令和元年出題。学習者が戸惑う「共同発話」とは。

日本人にとっては、ごく普通の
やりとりなのに、

学習者によっては、非常に違和感や
不快感を抱く会話に

「共同発話」

というのがあります。

令和元年日本語教育能力検定試験では、
この「共同発話」についての出題があり
ました。

これについて、篠研の通信講座講義資料

「No.077 談話理解」

では、以下のように解説しています。

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日本人同士の日常会話の中では、複数の
話者が1つの発話を作る会話が見られます。

これを共同発話と言います。

(18)を見てください。

(18)01 A:こう値上がりが続いちゃ…。
   02 B:たまらないですよね。

01のAの発話(いわば上の句)を受けて、
02のBがそれに続いて発話(いわば下の句)
することで、1つの文を完成しています。

こうした会話によって連帯感や同じ感情を
共有しているわけです。

ただし、特に母文化で「人の話を途中で遮っ
てはいけない。」といった教育を受けた学習
者の中には、

日本人のこうした行動に違和感や不快感を持
つ者もいます。

そうした学習者には、日本人同士の会話では
ごく普通に行われ、決して失礼には当たらな
いと説明するといいでしょう。

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例えば、皆さんのお知り合いの外国人
の方や学習者で、

いっしょに話している時にほとんどあいづち
を打たない方はいませんか。

こういう方は、決して皆さんの話を
聞いていないわけではなく、

子供の時から

「人の話は最後まで黙って聞いていなさい。」

という教育を受けてきた可能性が非常に高い
です。

特にそういう教育を受けてきた外国人に
とって、この共同発話は、

「人の話を途中で遮る、大変失礼な態度。」

というふうに映っている可能性が高いん
ですね。

当然、自分が話している時に相手の日本人
にそうされたら、非常に不愉快。

とはいえ、日本人にとっては失礼でもなん
でもなく、

むしろ、連帯感や共感が感じられるポジ
ティブなもの。

なので、こうした外国人には、

「決して失礼なことじゃないよ。
 日本人は、こうして会話を楽しんでいるん
 だよ。」

と教えてあげることが必要です。

ちょっとしたことですが、こういう所が
日本語教育にとってはとても大事なんですね。

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 https://www.kanjifumi.jp/become/distancelearning/


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