「視野狭窄(しやきょうさく)教師」にならないために(その2)

前回から「視野狭窄教師」について
お話ししています。

「視野狭窄」とは、

「視野が縁のほうから、あるいは不規則に欠けて
狭くなる状態。」
-コトバンク

日本語教師のなかにも、知らず知らずのうちに
認知的な視野狭窄状態になっている方がいる
ようで、

そうした教師をここでは「視野狭窄教師」と
いうことにしています。

その典型が、【授業中はスマホ禁止】教師。

このタイプの「視野狭窄教師」は
単に視野が狭いというだけではなく、

以下のような問題を抱えているように思います。

1.「私を見ていない」=「私を教師として評価
していない」と感じてしまう。

2.新しいツールに対して、条件反射的に拒否反
応を起こしてしまう。

1のように感じてしまう心情は、よくわかります。
私も駆け出しのころ、そういう感情を持ちました。

ですが、それは違います。

学習者が学習に没頭没入するあまり、スマホで
言葉を調べたり、

文章や表現の意味に思考を巡らしたりするという
ことは、授業のなかではよくあることです。

その結果、一時的に教師を見なかったり、教師の
説明に注意が行かなかったりということは、
ままあるのです。

ですが、これって、いわば学習者が自律的に学習
しているということの証であって、決して悪いこと
ではなく、

逆に、学習者の心に学びの火をつけたということは
教師の指導力が効いた結果かもしれないのです。
(そう考えた方が、よほど気が楽(^_^))

決して、教師の指導力に対する低評価の表れでは
ないのです。

逆に、ここで厳しい対応をってしまうと、学習活動
が窮屈になり、

学習者は途端に学習意欲を下げてしまうでしょう。

なので、もしそういう場面に出会った時は、
授業の進行を一時止め、学習者にちょっと時間を
与えながら、

「スマホの辞書に、意味書いてあった?」とか、
「この文章の意味、わかった?」とか、

聞いてみればいいのです。

そして、正しい答えが返ってくれば、

「そうそう、そういうことなんですよ!」

と言えばいいし、

もし、正しい答えが返ってこなければ、

「そういう意味もあるけど、ここでは違うよね。」とか、
「その意味だと、次の文に繋がらないよね。」とか

なにがしかの考えるヒントを与えてあげると
学習者は、

「もっと調べよう、もっと考えよう。」

となって学びの好循環が生まれるのです。

つまり、教師が心にゆとりを持って、
学習者に対してゆとりある対応を取って
あげるといいんですね。

それから、2の

「新しいツールに対して、条件反射的に拒否反
応を起こしてしまう。」

という点。

思わずこうした拒否反応を起こしてしまう一番の
理由は、

「そのツールが自分の体にまだ馴染んでない。」

から。

自分にとってまだ得体のしれないツールに不安感や
拒否感を感じてしまうのは、自然と言えば自然。

しかし、それはあくまでも自分本位の感覚である
ということを心得ておくべきでしょう。

進化するテクノロジーに抵抗しようとしても、
それはまさに「無駄な抵抗」です。

例えば、

「車は走る凶器だから、使ってはダメ。」

などと言われて、今さら素直に受け入れ
られるでしょうか。

それはないですよね。

なぜなら、そのツールがすっかり自分の体や生活に
馴染んでいて、

もはやそれなしには生活が成り立たないからです。

スマホも同じです。

では、そうしたツールに対してどう接すれば
いいのかというと、

「そんなに便利な道具があるんだったら、
使おうっと!」

という感覚で接すればいいのです。

今までは、教師の知識の範囲がそのまま授業の
内容を決めていた部分が大きかったのが、

スマホ(=インターネット)を携えることにより
教師の知識の範囲、学習者の知識の範囲をはるか
に超えた

豊かな内容の授業を展開することができるのです。

これによって、教師にとっても学習者にとっても
知的刺激の満ちた授業が可能になります。

その際、教師の知らないことが出てきてもいい
のです。

その時は、

「へぇ、そんなことがあるんだ。私も知らなかった。
それって、どういうこと?」

と学習者に説明させればいいのです。

そしたら学習者は喜んで説明しようとする
でしょうし、

その結果、真正性の高い日本語力が身につき
ますし、

教師は基本聞いているだけなので楽です(笑)
(これぞ、私が目指す「お地蔵様教師」(笑))

この感覚、姿勢、ビリーフが身につけば、
視野狭窄どころか、理想の

「大所高所教師」

になることができるでしょう。


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