教案は、いわば自転車の補助輪のようなもの。

冒頭でご紹介した

「授業の前には、必ず教案を作らなければならない。」
「初級の文型導入は、教材を山ほど作ってなんぼ。」

というような信念(ビリーフ)。

 

多くの方が、このような考え方を養成時代に教わり、
そして今も強く持っているようです。

 

特に私が強く感じるのは、経験の浅い非常勤講師の
方にこうした考えを持つ方が多いということ。

 

ですが、この考え方は決して正しい考え方でも
常識的な考え方でもありません。

 

試しに、勤務校の専任の先生に、

「授業のたびに、毎回教案を作っておられますか。」

と聞いてみてください。

 

おそらく大半の先生が

「そんなもん、いちいち作ってられるか!」

と言うと思います。

 

それは決して、専任の先生方が今のポジションに
胡坐をかいていることを意味していわけではあり
ません。

 

日々、怒涛のように業務をこなさなければならない
状況の中では、

教案を書いて授業に臨む余裕などほとんどないの
です。

 

私も、最初の3年間は民間の日本語学校に勤めて
いましたので、よくわかります。

 

ちなみに、私も20年日本語教師をしていますが、
これまで初級の授業で教案を書いたのは、

一番最初の就職面接で模擬授業をした時の1回だけ。

 

しかも、自分が見るためだけの殴り書き教案(笑)

 

それでも、ちゃんと授業ができればそれで
いいのです。

少なくとも、私はそれで実際の留学生クラスで
授業をやって、就職できました。

 

では、多くの方が指導教官から教わったであろう

「まずは教案を書いてから授業に臨みなさい。」

という教えは、間違いだったのかというと、
決してそうではありません。

 

授業力がまだ未熟な段階では、教案作成は
必要なこと。

▼授業の基本的な進め方
▼学習者とのコミュニケーションの取り方
▼教材の作成と授業中の使用方法
▼準備物の確認
▼時間配分
▼板書の仕方

など、教案作成を通じて、しっかり身につける必要が
あるからです。

 

ですが、それも数回でいいと私は思います。

 

あとは、

▼授業の基本的な進め方
▼学習者とのコミュニケーションの取り方
▼教材の作成と授業中の使用方法
▼準備物の確認
▼時間配分
▼板書の仕方

を頭の中で考えながら、リハーサルに重きを置く。

 

いくら精緻な教案を書いても、リハーサルをすると
どんどん修正が加わるはずです。

 

だから、完成度の高い教案を書くというのは
実はあまり意味がないのです。

 

では、教案は何なのかというと、

たとえて言えば、自転車の補助輪の
ようなもの。

 

補助輪を外すと、さらに自由自在に自転車が
操れるように、

日本語教師も、自由自在に授業を展開すること
ができます。

 

そこが理解できないと、いつまでたっても
認識も実作業も初任レベルのままなのです。

 

というような話を、3月のセミナーでします。

繰り返しになりますが、

【残席2】

です。

 

篠研の日本語の教え方ワークショップ
「初級文型導入の授業準備を短縮する方法
-まずは1時間以内、そして30分、最速10分」
https://www.kanjifumi.jp/bunkeitansyuku/


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