プロのベテラン日本語教師はどのレベルで授業をしているのか。

プロの日本語教師はどのレベルで授業を
していると思いますか。

 

「どのレベルって、教科書の流れに沿って
文型を導入したり、問題を解いたり
してるんじゃないの?」

はい、その通り(^_^) 表面的にはですね。

 

ですが、同じテキストで同じように授業を
しているはずなのに、

経験の浅い教師がやるのと、プロのベテラン
教師がやるのとでは、

▼学習者の発話量が違ったり、

▼学習者の積極性が違ったり、

▼学習者の自発的な発話の量や質が
違ったり、

▼学習者の笑顔の量が違ったり、

そして、なにより、

▼学習効果、習熟度が全然違う。

 

ですが、表面的な授業の進め方に大きな差はない。

いったい何が違うのか。

 

学習者に聞いてみても、

「●●先生の方がなんとなく楽しい。」とか、
「●●先生の方が分かりやすい。」とか、
「●●先生の方がやさしい。」とか、

何ともはっきりしない答えしか返ってこない。

 

ただ、気がついたら楽しい時間を過ごせ、
そして、しっかり日本語が身についている。

 

「いったい何が違うんだろう。」

実は、そここそがプロ教師のプロ教師たる
所以なのです。

 

つまり、プロのベテラン教師は、そのサービスを
直に受けている学習者すら意識化できない、
それゆえ言語化できない、

「学習者の無意識の領域」

で勝負しているのです。

 

つまり、学習者の頭の中に手を突っ込んで、
学習者すら意識できない無意識レベルの思考を
操作しながら授業をしているのです。

 

「篠崎!それ以上言うなっ!
そんな大事なこと、無料メルマガでばらすなっ!」

と、プロのベテラン教師から言われそうですが、
それぐらい「秘中の秘」的内容です。

 

それを証拠に、プロのベテラン教師の授業を
見ると、

学習者との会話が途切れることなく、
スムーズに進みます。

 

経験の浅い教師がやると、学習者との会話が
途切れ途切れになりがち。

 

どうして、プロ教師だとスムーズに進むかというと
学習者とのちょっとしたやりとりから、

学習者の日本語のレベルを瞬時に判断し、
学習者が答えられるレベルの質問を、

しかも、教師の方で概ね回答を予測しながら、
学習者に投げかけているからです。

 

つまり、教師はただ無邪気に質問しているのではなく、
質問する段階で、質問のレベル、そして学習者の返答
すらコントロールしているのです。

 

「この学習者の日本語力はだいたいこれぐらいだから、
このレベルの質問には答えられるだろう。

すると、きっとこう思考して、こう答えるだろうから、
次はこんな質問をぶつけてみよう。

ハイ、予想通りの答えが来た!

そしたら、ちょっと難しい質問をぶつけて
相手が言葉に詰まったところで、この語彙と
この文型を導入すれば、一発インストーーール!

さらに、続けてこんな質問をしたら、これこれ
こういうふうに思考して、こんな答えを返して
来るだろうから、

そこですかさず、こういうツッコミを入れて、
笑いを取って、時間通り授業終了っ!」

 

こんな感じです。

 

こうして、学習者の無意識レベルの思考、

そして一連のコミュニケーションを完全に
コントロールしているのです。

 

授業中、学習者の脳内には、素人では気づかない
無意識のレベルで、

さまざまな言語的刺激がくさびの如く打ち込まれて
いるのです。

 

もちろん学習者は、そんなことは知らないので、
ただただ無邪気に答えているだけ。

 

だから、学習者に理由を聞いてみても、

「●●先生の方がなんとなく楽しい。」とか、
「●●先生の方が分かりやすい。」とか、
「●●先生の方がやさしい。」とか、

何ともはっきりしない答えしか返ってこないのです。

 

無意識レベルで操作されていることなど、想像すら
できない。

 

これがプロの技なのです。
(でも、プロの間では常識(^_^))

 

すごいと思いませんか。

 

では、どうしたらプロの技を身につけることが
できるのか。

 

続きは、次回に。


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