1000時間理論。10000時間理論。

以前読んだ本より。

竹田陽一・栢野克己『35歳から「一生、負けない」生き方』
http://goo.gl/V5pai0

この中の「仕事が趣味。趣味は仕事」という節で
以下のように述べられています。

=======ここから====================

不利な条件を逆転して素晴らしい人生を送るためには、仕事の中に趣
味と置き換えができる研究分野を作ることです。

まず、決めた研究目標に500時間を投入することです。これを「入門
卒業の時間」と言います。(中略)

もっと研究したい場合は、1000時間を投入してみてください。

1つのテーマに1000時間投入すると、特別難しいものは別にして、中
の上にはなれるでしょう。

休日に7時間研究すれば142日ですから、2年から3年の期間になり
ます。

もし3000時間ある特定分野に集中して投入し、研究したり実際に行
動を起こして物的証拠集めたならば、応用知識が高まるばかりか、
もう一段上の知恵も出るようになりますから、

おそらく県内ではトップクラスの腕利きになれるでしょう。

しかし、これを休日だけで対応すれば、6年から8年もかかってし
まいますから、3000時間を捻出するのは並大抵のことではありません。

さらに1万時間をある特定分野に投入して研究や証拠集めを続けた
ならば、独創的な考えが持てるようになるばかりか、

おそらく「全国でもトップクラスの人」になれるはずです。

そのためには20年から30年もかかります。

これはつまり、普通の人はある特定の分野に1万時間以上投入しな
い限り、そうやすやすと独創性の発揮などできないということでも
あるのです。(pp.176-177)

=======ここまで====================

巷ではよく「個性重視」という言葉を聞きますが、

個性を社会で認められるレベルまで高め発揮するには、
相当の時間と労力が必要です。

 

これを日本語教育に当てはめてみると、
養成講座は420時間ですね。

多くの方は、これだけの時間を投入すれば
一人前の日本語教師になれると考えている
ようですが、

これは、日本語教師道のほんの門前。

単に日本語教育学の輪郭を一通り眺めてみた
というに過ぎないのです。

 

もし、プロの日本語教師として教壇に立とうと
するならば、やはり1000時間の準備が必要です。

私が、

「検定試験に合格するには1000時間の学習時間
が必要。」

と唱えている理由がここにあります。

 

実際、1000時間ぐらい時間や労力を投下しなければ、
合格率20%台の検定試験に合格することはできません。

 

これは、私自身15年以上日本語教師養成や検定対策
講座をやってきて得た確信です。

 

私はこれを「1000時間理論」と言っています。

実際に検定合格者の方に聞いてみると、

「振り返ってみると、確かに1000時間ぐらいは
勉強した。」

という方が非常に多いです。

 

そして、さらにその道で一流になろうとすれば、
10000時間の時間と労力の投入が必要です。

私はこれを「10000時間理論」と言っています。

これもまた多くの専門家の方が同様のことを言って
います。

 

ということは、日本語教師を目指すにしても
他の道を目指すにしても、

つまるところ、それだけの時間と労力を投入する
覚悟が本人にあるかどうか。

というところにあるのです。

 

そう言われると、躊躇してしたり、たじろいだり
してしまう方もいらっしゃるでしょう。

そうして、最初の一歩を踏み出せない方が
思いのほか多いのも事実。

しかしながら、考えてみれば、先々のことを今から
心配しても何の解決にも成長にもつながらないわけ
ですから、

(いや、それ以上に「機会損失」という致命的な
損失を自ら生み出している。)

思い切って高い覚悟を決めたほうが、意外と楽だっ
たりします。

また、その方が道が開けたり確率は格段に高い。

 

「案ずるより産むがやすし。」

とはまさにこのことなんですね。

 

そもそもいち早く一歩を踏み出さないと
いずれ年を取って気力も体力も衰え、

10000時間はおろか1000時間ですら、労力を投下
することが物理的に不可能になってしまいかねません。

 

だからこそ、

▼善は急げ。
▼思い立ったが吉日。
▼四の五の言わずに即行動。

を口酸っぱくお伝えするのです。

 

「やってみなはれ」

-鳥井信治郎(サントリー創業者)

人生は一度だけ。

躊躇している時間こそ、もったいないのです。


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