コロナ終息後のリエントリーショックを見据えた授業運営を(その4)

これまで、オンデマンド授業を中心とした
オンライン授業に慣れてしまうと、

フル対面式授業に戻ったときに学習者はもちろん、
教師の方も大きなストレスを感じる可能性が高い
というお話をしてきました。

これはまるで、適応曲線におけるリエントリー
ショックとほぼほぼ同じ。

環境が変化すれば、ある程度こうしたストレスが
あるのはやむを得ません。

誰が悪いわけでもない、環境に適応した結果、
私たち自身が変化しただけなのです。

とはいえ、ストレスを感じるような状況になる
ということが事前にわかるのであれば、もっと
早い段階から対処の使用があるのではないか。

そう思われる方もいらっしゃるのではないで
しょうか。

あります!!

ポイントは、オンライン授業になっても、
極力これまでの対面式授業のスタイルを
変えないことです。

つまり、

【極力学習環境を変えないこと】

これがストレスを最小限にするコツです。

具体的には、大きく以下の2つ。

1.時間割に沿った授業をする。
2.インタラクティブなグループレッスンをする。

結論から言えば、

【ZOOMを使って時間割通りの授業を行う。】

ということです。

時間割に沿って授業をするというのは、一見
難しいように思うかもしれませんが、決して
そのようなことはありません。

なぜなら、通常、時間割に沿って勉強できて
いるからです。

時間割というのは、非常に合理的な考え方で、
時間割に沿って勉強する限り、

「いつ、どこで、何を勉強するか。」

という意思決定をする必要がありません。

ただ、「時間割で決まっているから」という
暗黙かつ鉄壁の理由で自動的に学習を進める、

つまり、最低限の学習習慣を担保することが
できるのです。

しかし、時間割がなかったら

「いつ、どこで、何を勉強するか。」

を常に自分で決めなければなりません。

いや、そもそも「今勉強するかしないか」と
いう意思決定から自分でしなければならない
のです。

これは学習者にとっては大きな負担ですし、
往々にして「今は勉強しない」という選択をする
可能性が極めて高い。

時間割がいかに学習促進に貢献する仕組みかが
ご理解いただけるでしょう。

さらに、ZOOMを使ってインタラクティブな
グループレッスンを展開すれば、

学習者同士のやりとりや教師とのやり取りの
感覚を鈍らさずに済むので、

フル対面式授業になっても、対人ストレスを感じる
事なく、スムーズにクラスに馴染むことができるで
しょう。

こう考えれば、課題だけ出して終わりの授業や、
授業動画をオンデマンドで提供するだけの授業が、

いかにリスクの高い授業であるかがご理解いただけ
たかと思います。

もちろん、学習者がとっても優秀で、自律的学習
がしっかりでき、セルフコントロールも問題ない
レベルであれば、

これまで述べてきたような心配は、単なる杞憂に
すぎません。

ですが、一般的に言って20代前後の学習者というのは
まだまだ自分に甘いところがあります。

私たちは、そうした彼らの成長度合いも考慮した
上で、最適な学びのスタイルをデザインする必要が
あるのではないかと思います。

というわけで、私はやがて来るフル対面式授業に
耐えられる体力をつけるべく、ジョギングに汗を
流したのでした(^_^)


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