学習者がワクワクする授業を実現するためのスキル3選(その2)

学習者が退屈してしまうのは、とりもなおさず
【退屈な授業をしている】から。

そして、そんな授業になってしまう一番の理由は、

【教師自身が心から授業を楽しんでいないから】

こんな状況を打破する第一のスキルとして前回、

【スキル1 とにかく一生懸命全力で取り組む】

をご紹介しました。

今さらと思われるかもしれませんが、その冷めた
感覚こそが、一番のボトルネックなのです。

ぜひ、1回1回の授業を「一期一会」と唱えながら
完全燃焼してみてください。

で、今回のスキルは、ずばり

【スキル2 学習者にしゃべらせろ】

です。

例えば、授業中、最初から最後まで教師の説明を
ひたすら聞かされたら、学習者はどう思うでしょうか。

「最初から最後まで」どころか「最初の3分」で
飽きます(笑)

5分も教師が喋ったら、学習者はほぼほぼ仮死状態
になっていると思った方がいい(笑)

なぜか。

学習者は、ただただ聞く一方だからです。

裏を返せば、当てられない。

だから、考えることをしない。

「この先生は話が長い。話し出したらしばらく
当てないから大丈夫。」

と学習者が思ったら、教師が話し始めたその時点で
思考が止まります。

思考が止まれば、緊張感もテンションも下がります
ので、学習者は退屈になると。

だから、学習者を退屈させず、常に一定の緊張感と
テンションを維持させるためには、

学習者の脳に程よい刺激を常に与え続けながら、
常に思考させることが肝要なのです。

具体的には、学習者にしゃべらせる機会をふんだんに
与えることです。

なぜなら、日本語でしゃべるためには、頭の中で
常に日本語の文を作らなければならないからです。

頭をフル回転させなければならないのです。

では、学習者にしゃべらせるためにはどうしたら
いいのか。

その最も手っ取り早い(というか唯一の)方法は、

【質問する】

ということです。

質問されれば必然答えなければなりません。

そういう状況を意図的に、しかも頻繁に授業の
中で作るのです。

私の場合、授業では二言目には学習者に質問
しています。

文法も語彙も読解も、私が解説することはほとんど
ありません。

私が学習者に「これ、どういうこと?」と質問して
学習者に答えさせるのが基本的なパターンです。

だから、私の授業を受けている学習者は、数分に
1回は必ず自分を当てられるので、休んでいる暇
はありません。

勢い、授業も活気づきます。

それから、質問は学習内容のことだけではありま
せん。

授業中、ちょこちょこ雑談(これを私はカジュアル
モードと呼んでいます)をするのですが、その時、

「●●さんの趣味は何?」とか、
「●●さんが子供のとき、どんな子供だったの?」とか、

あえて学習者のプライベートのことを質問します。

そうすると、学習者は嬉しくなって生き生きと
いろいろとしゃべってくれます。

人は誰でも、自分に興味を持ってくれる人に対しては
好意的になるものだからです。

冒頭のO.K様も、はじめのころは学習者と親しくなろう
と思ったり、あるいは時間を持て余したりして、

無意識に学習者とカジュアルモードな会話をしていた
のではないでしょうか。

それが、だんだんキャリアを積むにつれ、指導の引き
出しも増えてくるに従って、

指導内容があれもこれもと結構増えて、密度の濃い
授業ができるようになった反面、

かつてのようなカジュアルモードな会話が減って、
学習者とのラポールが手薄になったのではないかと
推察されます。

(あくまでも私の勝手な推察ですので、間違って
いたらすみません)

【スキル2 学習者にしゃべらせろ】

もっと言うと、【教師は二言目には学習者に質問する】

これを意識して授業をしてみてください。

学習者がみるみる生き返りますよ(^_^)


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