なぜ過去問を解いても検定試験に合格できないのか。

「検定試験の勉強は、過去問に始まり
過去問に終わる。」

と言われるほど、過去問研究は非常に
重要です。

皆さんの中にも、本試験までに過去問を
3年分やった、5年分やったという方は
多いでしょう。

とはいえ、過去問をやったからと言って
合格できるわけではありません。

実際、

「過去問を5年分もやって答えも覚えた
のに合格できなかった。」

という人が、毎年相当数いるのです。

もちろん、中には過去問を数年分やって
難なく合格する人もいます。

では、その差は何なのでしょうか。

結論から言うと、

過去問研究だけで検定試験に合格できる
人というのは、個々の問題から、

▼問題の奥にある抽象的かつ普遍的な
原理原則や一般規則
▼出題者の意図
▼問題と教育現場とのつながり

を瞬時に想像することができる人。

つまり、

「1を聞いて10を知る。」

ことができる、極めて思考力の高い人
です。

こういう人は、数少ない問題から普遍的な
原理原則を導き出し、

それを別の同じ種類の問題にも難なく応用
できるので、合格することができるわけで
す。

一方、過去問研究の勉強をしても検定試験
に合格できない人というのは、

【個々の問題の解き方の理解で満足して
しまう人。】

です。

こういう人は、【その問題のその解き方】は
理解できるので、

その問題を再度解く時は、確かに正解を導く
ことができます。
(これが素人さんには気持ちいいんです(笑))

ですが、ちょっと切り口が変わったら、
もう手も足も出ません。

なぜなら、

▼問題の奥にある抽象的かつ普遍的な
原理原則や一般規則
▼出題者の意図
▼問題と教育現場とのつながり

を理解していないからです。

要は、問題を表面的にしか理解して
いないんですね。

言葉は悪いですが、

出題者からすると、こういうタイプは
一番のカモです(笑)

問題を表面的にしか理解していないので、
ひっかけ問題に簡単に引っかかってくれる
から。

また、こういうタイプの人に限って、

「1を聞いて10を知る。」

高い思考力の人の勉強法を真似したがり
ます。

なぜなら、一見楽に合格できるように
見えるからです。

目に見えない思考力の差というものが
文字通り、見えてないんですね。

(今日の篠崎は厳しいなぁと思われる方、
愛の鞭と思ってください。)

では、過去問研究だけでは合格できない
人は、どのような勉強をすればいいのか。

もちろん、過去問研究も大切です。

ですが、過去問は出題範囲から部分部分
をかいつまんで出題されているにすぎま
せん。

従って、検定試験に強くなるためには、
やはり

【出題範囲を体系的に学ぶ。】

ということが、当たり前ですが、極めて
重要なのです。

そして、その際、

▼個々の具体的現象と、その奥にある
抽象的かつ普遍的な原理原則や一般
規則

を行ったり来たりしながら、なおかつ

▼学習テーマと教育現場とのつながり

を意識しながら学ぶこと。

その上で、過去問を解きながら

▼出題者の意図

に思いを馳せる。

ここまで深ぼって学習してはじめて
合格が見えてくるのです。

逆に、このレベルまで深ぼらなければ、
過去問を10年分やっても20年分やっても
永久に合格することはありません。

毎年、問題が違うので(笑)

このように言うと、

「なんだ、じゃ、才能のない私は
最初から不利なんじゃないか。」

と思われる人もいるかもしれません。

いいえ、それは違います。

試験勉強を通じて経験した、苦悩、葛藤、
克服、スランプ、忍耐、勝利こそが、

あなた様が教壇に立ったとき、指導に
迫力を与えてくれるのです。

逆に、簡単に合格した人は、学習者の苦悩
や葛藤を理解することが、なかなかできま
せん。

ぜひ、検定試験を乗り越えて、本物の日本語
教師を目指していただきたいと思います。


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