ボランティアの品格、プロの品格(その1)

前回のメルマガで今年の行動目標を
公開したところ、

早速読者の方からお便りを頂戴いたし
ました。

K.I様、お便りありがとうございました。

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篠崎先生
スタッフの皆さま

あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

年頭の行動計画を拝見しました。

特に、

3の「日本語指導が必要な外国人児童
生徒の日本語教室に寄付」と

6の「クラウドファンディングの活用」
に興味を惹かれています。

実は家族が先に思わぬ計画を発表した
ことで、私の計画が揺らいでいます。

同時に、年に一度の年賀状だけの付き
合いになっている旧友から、

この業界外の情報を得て、思うところも
あったりしています。

その一つに自分の意志ではなく日本に
住むことになった人、特に子どもの話が
あり、

まさに、篠崎先生の3と6に関係があると
感じます。

そしてそこに通奏するのは「ボランティア」
というキーワードです。

災害時や困っている人のためのボラン
ティアは必要不可欠な面もありますが、

同時にその仕事で生計を立てている人の
職を侵食して、労働単価を下げる可能性も
あります。

そこのところを解決する策として篠崎先生の
計画の3と6は、

目のつけどころがさすがだと感心しました。

行動はできないけれど「寄付」ならできる
人から、

お金はないけれど「行動」はできる人へと
循環していくことで、

日本語を学ぶ必要のある人に、日本語を
教える力のある人(も適切な対価を受けて)
の適切な指導が届けられるはずだからです。

改めて自分の計画を考えようと思います。
ありがとうございました。

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K.I様の

> 災害時や困っている人のためのボラン
> ティアは必要不可欠な面もありますが、
>
> 同時にその仕事で生計を立てている人の
> 職を侵食して、労働単価を下げる可能性も
> あります。

というご指摘は、長い間日本語教育界に
低通する非常に深い問題です。

実は、国内の日本語教師の約6割はボラン
ティアです。

なので、ボランティアの方が日本語教育を
支えていると言っても過言ではありません。

その一方で、ボランティアの方がここまで
多いと、

学習者や周りの人の中には、

「日本語の勉強は、無料でやってもらう
のが当たり前。」

といった意識が生まれ、

結果、それを本業とするプロの日本語教師
の生計を脅かすという側面も確かにある
ように思います。

これは、私たち日本語教師というよりも
その周りの人間の意識に問題があるのかも
しれません。

例えば、外国人の方が、

「私は日本語を勉強したいんだけど、
お金がないのでできません。」

と言いながら、よく見たら3大キャリア
のスマホを使っていて、

月に1万円以上も通信料を払っていたり
するわけです。

だったら、まず格安スマホに変えなさい、
浮いたお金で日本語レッスンを受けなさい
という話。

日本語学習という長期的に取り組まないと
成果が実感できないことに取り組むよりも、

短期的な恩恵に引きずられ、それを

「お金がないのでできません」

という言葉で表現するのであれば、その
真意を見極める必要もあるかもしれません。

少々脱線しました。

話を元に戻して、

私としては、ボランティアもプロの
教師も必要で、

ただ、共存するためにはお互いのすみわけと
相互のリスペクトなのではないかという
ふうに考えています。

話が長くなりそうなので、続きは次回に。


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