応用試験を突破するには?(その1)
日本語教員試験では、応用試験のみ
受験予定という方も多いと思います。
なんといっても、第1回の日本語教員
試験の基礎試験合格率が8.7%という、
非常に低い水準でしたので、
「試験ルートでは、合格は無理。」
と、基礎試験免除の養成講座ルートに
切り替えた方も多いのではないで
しょうか。
応用試験の合格率が概ね60%でした
ので、これであれば希望が持てそう
ですね。
第1回の試験結果はこちらをご覧
ください。
令和6年度日本語教員試験実施結果
をお知らせします:文部科学省
https://00m.in/tQofY
ただし、注意しなければならないのは、
今回の応用試験のみの受験者は、
経過措置対象のC・Dルートの方、
つまり、現職の日本語教員ということ
です。
第1回では、まだ登録日本語教員養成
課程の認可を受けた講座がなかった
ためです。
これが何を意味するのかというと、
まず、応用試験の出題内容について
確認する必要があります。
令和7年度日本語教員試験の出題内容
及びサンプル問題
https://00m.in/bxtXS
ここでは、応用試験の出題内容を以下
のように示しています。
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1.3. 応用試験の出題内容
応用試験では、基礎的な知識及び技能を
活用した問題解決能力を測定するため、
教育実践と関連させて出題することとす
る。
応用試験の一部は聴解問題とし、日本語
学習者の発話や教室での教師とのやりと
りなどの音声を用いて、
より実際の教育実践に即した問題を出題
し、問題解決能力や現場対応能力等を測
定する。
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つまり、現場経験のある受験生にとって
有利な内容となっているわけですね。
現場経験がある現職の日本語教師という
ことは、
これまでの制度で言えば、有資格者です。
つまり、有資格者の合格率が約6割と
いうことなのです。
もう私が何を言わんとしているか、
ご理解いただけると思いますが、
現場経験のない受験生が受験を始める
第2回以降は、
応用試験の合格率が、第1回より下がる
可能性が極めて高いということです。
決して侮れないんですね。
このように言うと、
「じゃあ、現場経験のない私はには
合格は無理。」
と考える方がいますが、それも違う。
なぜなら、現職の日本語教師の方は
日々の授業などに追われて試験勉強
する時間が十分とれない、という
事情があるからです。
日本語学校等にお勤めの日本語教師
の方であればお分かりかと思いますが、
今、日本語学校はアフターコロナで
留学生が一気に増え、
クラスや授業コマが一気に増えて、
大変な状況です。
加えて、認定日本語教育機関の申請
作業で、
主任や専任の先生方は、さらに輪を
かけて大変な状況です。
主任の先生方の中には、自身の国家
資格取得を後回しにして、
認定日本語教育機関の申請に専念し
ている方も少なくないと聞きます。
とても試験勉強にリソースを割く
余裕などないんですね。
そういう中での合格率6割台なの
です。
一方、今年受験する非現職者の方は
相応に学習時間があります。
(だからこそ、受験しようと思われ
ているんですよね。)
これは相当のアドバンテージです。
このように言うと、
「じゃあ、私もふつうに勉強すれば
応用試験に合格できるの?」
と思われるかもしれません。
いいえ、決してそうではありません。
続きは、次回に。