「言語と社会」の出題ポイント。
前回に引き続き、
▼言語と心理
▼言語と社会
▼社会・文化・地域
3区分の解説をします。
繰り返しになりますが、
この3区分は出題のテーマが絞りやすい
のが特徴です。
もちろん、一通り勉強することが前提
ですが、
その上で、
「よく出る分野」
を重点的に勉強すれば、ぐいぐいと
得点がアップしていきます。
第2回の今回は
「言語と社会」
です。
この区分でよく出題される2大テーマは、
▼言語変種(方言)
▼敬意・待遇表現(敬語)
▼言語政策(特にやさしい日本語)
です。
方言には大きく地域方言と社会方言
があります。
地域方言は、一般に方言と言われて
いるもので、
関西弁とか東北弁とかがこれにあたり
ます。
語彙や文法形式によって分布にルール
(例えば東西分布)があるので、おさ
えておきましょう。
また、「気がつかない方言」つまり
使用者は共通語だと勘違いしている
方言もあります。
例えば、私の出身県である愛媛県の
「トリノコヨーシ(模造紙)」
や、私が今住んでいる大分県の
「離合する(車がすれ違うこと)」
等です。
一方、社会方言は、若者言葉や幼児語、
職業語などのことです。
こちらも押さえておくといいです。
また、敬語は問題の出題元ともいうべき
第一級の資料があります。
「敬語の指針」
https://00m.in/zzpbk
敬語に関する問題は、ほぼここから出題
されます。
ですので、必ずプリントアウトして何度も
熟読しておきましょう。
敬語で特に出題されるのが、
▼謙譲語と尊敬語の区別
▼謙譲語Iと謙譲語IIの区別
▼尊敬語の「お・ご」と美化語の
「お・ご」の区別
▼「させていただく」の用法
▼敬語を使って言っても失礼に
なる場合
などです。
これらはすべて「敬語の指針」に
書かれていますので、しっかり
チェックしてくださいね(^_^)
さらに、「やさしい日本語」は
絶対に押さえておくべきテーマです。
特に気をつけるべきは、何が契機
となってやさしい日本語が生まれたか
ということ。
東日本大震災と思っている方が
多いですが、それは間違い。
正しくは、阪神淡路大震災です。
なお、
篠研の「圧巻!
日本語教員試験・日本語教育能力検定試験
出題率70〜84%のテーマだけを扱った
【言語と心理、言語と社会、社会・文化・地域】
対策セミナー」
(7月26日・27日開催)
https://www.kanjifumi.jp/
で扱う「言語と社会」の内容は以下の通り
です。
問題7
◆同じことに対し二つ以上の言い方が
存在することとは?
◆若者が言う造語のことを何と言う?
◆若者を中心に見られるアクセントに
関する現象について
◆老年層の言葉の特徴の例とは?
問題8
◆言葉の変化と性の関係について
◆顕在的権威と潜在的権威について
◆位相論研究について
◆江戸時代と現代日本語の言葉の相違を比較
◆国立国語研究所が行う調査の概念について
◆集団語について
問題9
◆話しての性別による言語変種について
◆性差を固定する表現について
◆表現の置き換えについて
◆ポリティカル・コレクトネスの例とは?
◆男女の役割を固定化しないように配慮する
ための指導例とは?
問題10
◆社会方言について
◆若者言葉を使用する目的とは?
◆集団語について
◆隠語の例とは?
◆特定の人物像を想起させる言葉の例とは?
問題11
◆ジェンダーについて
◆感動詞や終助詞に現れるジェンダーとは?
◆社会階層や職業に関する女房詞の例とは?
◆「てよだわ言葉」について
◆地域方言や社会階層に由来する言葉について
問題12
◆方言が衰退し共通語化が進んでいる場面とは?
◆場面によって方言の衰退の仕方が異なるのは?
◆方言の持つイメージとは?
◆農村地域の定住者に対する日本語教育と方言に
ついて
◆地域社会の日本語に関する方言と全国共通語の
特徴とは?
問題13
◆アクセント・音声について
◆方言形の数が少ない語彙とは?
◆周辺分布をなす文法形式について
◆混交とは?
◆方言教材の開発について
問題14
◆地域方言を排除するために行われたこととは?
◆肯定的に受け止められるようになった方言に
ついて
◆方言コスプレについて
◆新方言について
◆消滅の危機にある方言を守る取り組みに
ついて
問題15
◆東京敷アクセントの型について
◆文法・表現の地域差について
◆周圏分布とは?
◆方言コンプレックスとは?
◆地方方言の指導の際の留意点とは?
問題16
◆ネオ方言とは?
◆気づかない方言について
◆地域ごとの音韻規則の違いについて
◆アクセント体系の違いについて
◆気を配らなければならない方言教育に
ついて
問題17
◆パラ言語情報について
◆記号等で補完されている例とは?
◆エンブレムの例とは?
◆パーソナル・スペースについて
◆同じ動作でも許容させる文化と許容され
ない文化とがある
問題18
◆非言語情報について
◆ノンバーバル・コミュニケーションの例
とは?
◆ジェスチャーについて
◆文化を越えて機能するジェスチャーとは?
◆フィラーについて
問題19
◆旧日本語能力試験3級の出題基準について
◆「やさしい日本語」に言い換えるルールの
例とは?
◆災害時、言い換えずに「やさしい日本語」
を添える語とは?
◆言い換えだけでは問題解決には不十分な
場合には?
◆患者がよく使うオノマトペについて
問題20
◆可視的な言語の総体を何と言う?
◆多言語表示について
◆案内板の多言語表示について
◆観光目的で日本を訪れる外国人について
◆ピクトグラムとは?
ご覧の通り、非常に広範囲にわたって出題
されます。
また、
「あれ?敬語の問題がない。」
気づかれましたか(笑)
敬語の問題は、ほぼ毎年のように出題され
ますので、今回のセミナーではなく、
10月11日(土)・12日(日)
篠研の
「圧巻!日本語教員試験・日本語教育能力
検定試験超直前!【出題率85%以上】の
テーマだけを扱った徹底対策セミナー」
で扱う予定です。
出願の受付も始まりました。
「何としても今年の試験で合格したい。」
「今年の試験で失敗したくない。」
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