国際交流基金「2024年度 海外日本語教育機関調査」を読む。(その5)
引き続き、
国際交流基金より出された、
「2024年度 海外日本語教育機関調査」
https://www.jpf.go.jp/j/
を見ていきます。
今回が最後になります。
まず、学習者数:教育段階別から。
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3.(1)学習者数:教育段階別
初等教育 305,842
中等教育 1,896,834
高等教育 889,014
学校教育以外 909,060
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最も多いのはダントツで中等教育。
中学・高校で第2外国語として
日本語を学んでいる生徒さんが
多いということでしょう。
アセアン地域に日本語のサポー
ターを派遣する
日本語パートナーズ
https://asiawa.jpf.go.jp/
が功を奏しているのかもしれません。
それから、前回調査との比較で言えば
学校教育以外が前回の約1.5倍に増えて
います。
これは、おそらく技能実習や特定技能
を見据えての社会人の学習者が大幅に
増えたからではないかと思います。
今後、この部分の増加が期待できますね。
次に、日本語学習の目的・理由を見て
みましょう。
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■日本語学習の目的・理由
1 アニメ・マンガ・J-POP
・ファッション等への興味 61.3%
2 日本語そのものへの興味 56.8%
3 歴史・文学・芸術等への
関心 44.4%
4 日本への留学 37.3%
5 日本での将来の就職 36.4%
6 日本への観光旅行 33.9%
7 自国内での進級・受験・
進学 29.8%
8 自国内での現在の仕事、
将来の就職 24.9%
9 科学・技術への関心 21.4%
10 国際理解・異文化交流 20.1%
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前回2位だった
アニメ・マンガ・J-POP・ファッション等
への興味
が1位に躍り出ました。
また、この他、前回調査に比べ順位を
上げたのが、
4 日本への留学
5 日本での将来の就職
9 科学・技術への関心
です。
前回調査が2021年と、コロナ禍の真っただ中
でしたので、
コロナが明けて来日のチャンスが増えたこと
が原因ではないかと思います。
これから国は、留学生や外国人就労者を
さらに受け入れていく方針です。
一方で、一部の外国人の不道徳な言動も
メディア等で取り上げられるようになり
ました。
「ルールを守って国際化」
今後とも、国や社会情勢の動向に注視して
いきたいですね(^_^)