応用試験の合格率から−日本語教員試験結果分析(その4)
今回も
令和7年度日本語教員試験実施結果を
お知らせします
https://www.mext.go.jp/
に基づいて、今回の試験の応用試験合否
結果を分析します。
結論から申し上げると、
「試験ルートより養成機関ルートの方が有利。」
「とはいえ、養成機関ルートだからといって
必ず合格できるわけではない。」
です。
まず、試験ルートの結果は、
基礎試験合格者1,309人のうち、
応用試験合格者は1,269人です。
注にもある通り、基礎試験が不合格の者は、
応用試験を受験しても採点されません。
そうすると、合格率は、
1,269人÷1,309人×100=96.9%
ほぼほぼ合格している計算です。
前回の結果も、受験者323人に対し
合格者322人でしたので、ほぼ同水準。
今年の試験後に、SNS上で
「今年の応用試験は難しかった。」
というコメントが多かったようですが、
合格率からいうと、そうでもなかった
と言えそうです。
やはり合格ライン60%以上というのは
かなりの失点を許容されるということ
ですね。
そう考えると、応用試験が難しかった
とつぶやいた方の多くは、
▼それでも応用試験に合格した
という方か、
▼そもそも基礎試験で落ちていた
という方ではないかと推測されます。
ちなみに、基礎試験不合格者を含んだ
受験者数で計算すると、
1,269人÷3,538×100=35.9%
なかなかの難関ですね。
次に、養成機関ルートの結果を見て
みましょう。
こちらは、今回初めて。
受験者2,409人に対し、合格者1,686人。
合格率70.0%。
試験ルートの合格率の約2倍です。
やはり基礎試験免除は大きいですね。
とはいえ、3割は落ちていることを
考えると、決して安心できる数字
ではありません。
「養成講座を受講すれば合格できる。」
必ずしもそうとは言えないということが
分かります。
養成講座が必ずしも合格を保証している
わけではなく、
やはり、そこでもしっかり勉強しなければ
合格できないということなんですね。
