「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」を読む(その3)

前々回に引き続き、

「外国人の受入れ・秩序ある共生のための
 総合的対応策」
 https://www.kantei.go.jp/jp/singi/gaikokujinzai/pdf/kettei_honbun.pdf

のうち、日本語教育と関係が深いものを
見ていきます。

繰り返しになりますが、

本報告書は、日本語教員試験、日本語教育
能力検定試験に出題される確率が高いばかりか、

今後の日本語教育の方向性を示す非常に
重要な資料です。

今回から、いよいよ本文を読み込んでいきます。

うち、今回は、

【はじめに】

の後半。

こちらも繰り返しになりますが、
(大事なことなので何度でも言います。)

読み飛ばす方が多いようですが、
【はじめに】は、新聞で言えばリード文。

▼問題の所在
▼これまでの経緯
▼議論の土台と方向性
▼本文の要約

等が含まれる、非常に重要な部分です。

また、こうした内容は、日本語教員試験や
日本語教育能力検定試験の問題文にも
よく出てきます。

丁寧に読み込んでいきたいものです。

以下。

====================

また、近年、外国人等による我が国の土地
及び建物(土地等)の取得に対して、

安全保障や不動産価格高騰など様々な観点
から国民からの懸念の声が上がっている。

土地等は私的所有権の対象である一方、高い
公共性を有する財産でもあり、

その利用・管理の在り方は、まちづくりや
生産基盤の維持から安全保障の問題まで広く
波及するものである。

このため、まずは土地等の取得・所有・利用
・管理をめぐる課題を整理した上で、

必要な規律の在り方を段階的に検討していく
必要がある。

具体的には、守るべきルールの徹底、ルール
違反の予防、

ルールが守られなかったときの公的な観点
からの関与の在り方を整理しつつ、

生活レベルの対応と安全保障上の懸念に対応
するための対処とで分けて考える必要がある。

生活レベルでは、土地所有等情報の実態把握
や制度の周知を行うとともに、

マンションの取引や地下水採取を含む土地
利用など不断にその在り方を検討することが
必要である。

安全保障の観点からは、将来的な懸念も含む
リスクの整理、

経済活動の自由とのバランス、諸外国の制度
の研究、

国際約束との整合性の観点から土地取得等の
ルールの在り方の検討が必要である。

このような検討を通じて、現行制度を俯瞰
しつつ、

「国土の適切な利用と管理」

という目指すべき方向性や国及び地方公共
団体の役割を整理することが重要である。

このような既存のルールの遵守や制度の適正化
といった「秩序」という視点に基づく取組を
明確に打ち出し、

安全・安心な社会を構築していくことは、秩序
ある共生社会の土台となるものであって、
これが揺るがされることがあってはならない。

「外国人との秩序ある共生社会の実現のための
 有識者会議意見書」においても、

「秩序は社会の土台、多様性は社会の力であり、
 この両者を両立させることが、真の秩序ある
 共生社会の道であると考えられる。」

とされている点に十分留意する必要がある。

我が国に在留する多くの外国人は、勤勉で法や
社会規範等を理解し、

地域・産業を支え、日本社会に貢献している
存在である。

今後の我が国の安定と繁栄のため、そうした法
や社会規範等を守りながら我が国で生活する
外国人が正当に評価され、

社会の一員として尊厳を持って生きられる社会
を構築するとともに、

我が国の法やルールの中で、国民と外国人の
双方が互いに尊重し、安全・安心に生活し、

共に繫栄する社会の実現を目指す必要がある
ことも論をまたない。

今般の新たな総合的対応策においては、
「秩序」という視点の重要性を打ち出して
いる。

我が国が目指すのは、国民・外国人の双方が
安全・安心に生活し、

共に繁栄する社会であることを明確にしておく
必要がある。

そして、このような社会を実現する上では、
今般の総合的対応策で新たに打ち出した「秩序」
という視点に基づく取組とともに、

政府が、「外国人との共生社会の実現に向けた
ロードマップ」及び

従来の「外国人材の受入れ・共生のための総合的
対応策」に基づき進めてきた外国人の受入れ環境
整備に向けた取組も実施していく必要がある。

両者の取組を着実に進めていくことで秩序ある
共生社会の実現を目指していく。

 以上の基本的な考え方を踏まえ、今般の総合的
対応策においては、

「現状と問題点」を提示した上で、これらの問題
点を解決するため、

政府において「実施中の施策」・「速やかに実施
する施策」を整理して明らかにするとともに、

具体化に向け直ちに着手すべき課題を「今後の課
題」として示している。

最後に、外国人との秩序ある共生をめぐる状況は
絶えず変化し続けていくものであり、

今般の総合的対応策に盛り込まれている施策を
実施していれば足りるというものではない。

政府においては、今後も国民や我が国に適法に
在留する外国人等の声に耳を傾けながら、

地方公共団体、民間企業、民間団体等、関係機関
とも連携の上、

不断の見直しをしつつ、一体となって外国人との
秩序ある共生社会の実現を目指していく。
======================

> 「外国人との共生社会の実現に向けた
> ロードマップ」及び
>
> 従来の「外国人材の受入れ・共生のための総合的
> 対応策」に基づき進めてきた外国人の受入れ環境
> 整備に向けた取組も実施していく必要がある。
>
> 両者の取組を着実に進めていくことで秩序ある
> 共生社会の実現を目指していく。

この部分が、【はじめに】の肝の部分ですね。

「外国人との共生社会の実現に向けたロード
 マップ」

とは、以下になります。

外国人との共生社会の実現に向けたロードマップ
https://www.moj.go.jp/isa/support/coexistence/04_00033.html

▼安全・安心な社会
▼多様性に富んだ活力ある社会
▼個人の尊厳と人権を尊重した社会

という三つのビジョンを掲げ、

1 円滑なコミュニケーションと社会参加のための
 日本語教育等の取組

2 外国人に対する情報発信・外国人向けの相談
 体制の強化

3 ライフステージ・ライフサイクルに応じた支援

4 共生社会の基盤整備に向けた取組

という四つの重点事項について施策を打ち出した
ものです。

ご覧の通り、日本語教育への取組をしっかりと
謳っています。

これだけ国の後押しがあるわけですから、
基本的には、日本語教育の未来は明るい
と思います。

私も30年、日本語教育に携わっていますが、
これほど国が強力に日本語教育に前のめり
になったことはありません。

あとは、その機会を私たちがどう活かして
いくか。

とにもかくにも、日本語教員試験に合格して、
登録日本語教員にならなければ話になりません。

しっかり頑張っていきましょう(^_^)


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