令和5年検定試験記述問題。篠崎はこう答えた。
改めて、検定試験を受験なさった皆様、
お疲れ様でした。
皆さんは、記述問題にどう解答しま
したか。
今回の問題は、
ピア・ラーニングを取り入れた
トップダウンの中級読解授業の
デザイン
というもの。
テーマとしては、なかなかしっかり
練られた問題といった印象。
また、キーワードの設定も
「複数用いよ。」
と、これまでの1つ以上から若干
変更。
私は毎年、全キーワードを盛り込ん
でいますので、全く問題なし。
今回のキーワードは、
スキーマ、仮説、能動的な読み
相互作用
です。
キーワードは、記述の難易度を上げる仕掛け
というより、
より的を得た内容を書くための道標、ヒント
と捉えるべきでしょう。
今回も、私はすべてのキーワードを盛り込み
ました(^_^)
というわけで、ご参考になさってください。
(あくまでも私の答えであって、模範解答
ではありませんので、ご注意を。)
以下。
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本読解授業は、基本的に前作業、本作業、
後作業という枠組みで授業を進める。
前作業では、テーマについて知っている
ことや学習者の母国の状況などを話させる
ことによって、テーマに関するスキーマを
活性化させ、本活動に備える。
本活動では、前作業を踏まえ、なぜ高齢
者の運転免許の返納が社会問題になってい
るのかについてピア・ラーニングを通じて
仮説を立てさせる。その後、ピアで1文1
文、自分たちが立てた仮説と照合させなが
ら読みを進めていく。このようなトップダ
ウンの読み方を促すことで、学習者は文章
の展開の推測がしやすくなるとともに、読
みの中で新たに生まれた問いを解決するた
めに読むという能動的な読みをするように
なり、より深く文章を理解することが期待
できる。また、ピア・ラーニングを通じた
学習者同士のやりとりによって、理解困難
な部分や誤解を克服したり、意見交換をし
たりするといった相互作用も期待できる。
後作業では、ディスカッション等を行い、
考えをまとめさせる。(420字)