「参照枠」の柱、493項目のCan doを理解する方法。

「日本語教育の参照枠」(以下、「参照枠」)
の柱といえばCan do(言語能力記述文)。

学習者の日本語力を測る物差しで、

▼学習目標の設定

▼学習活動の拠り所

▼学習成果の評価

全てに関わる重要な項目です。

例えば、A2の「やりとり」のCan doは
以下の通りです。

「単純な日常の仕事の中で、情報の直接の
 やり取りが必要ならば、身近な話題や活
 動について話合いができる。

 通常は会話を続けていくだけの理解力は
 ないのだが、短い社交的なやり取りをす
 ることはできる。」

「参照枠」では、このようなCan doが
実に493項目も収録されています。

多いですね(´Д`)

しかも、これらはレベルで言えばA1から
C2までの6段階。

分野別で言えば、

・活動Can do
・方略Can do
・テクストCan do
・能力Can do

の4分野にわたって整理されているわけ
です。

なので、私たちはあるCan doを見た時に、

「このCan doは、だいたいCレベルで
 内容的には活動Can doだな。」

と、ある程度ピンとこなければなりま
せん。

当然ながら、ただ漫然とCan doを眺め
ていても、それはできません。

では、どうしたらいいのか。

それは、Can doの構造を知ることです。

Can doも漫然と書かれているわけでは
なく、

一言一句、ちゃんと意味を持たせて
書かれています。

つまり、一定の枠組みに沿って書かれ
ているのです。

とはいえ、「参照枠」にそのような
枠組みに関する説明はありません。

困りましたね(´Д`)

そこで、参考になるのが国際交流基金
が出している

JF日本語教育スタンダード
【新版】利用者のためのガイドブック
https://www.jfstandard.jpf.go.jp/pdf/web_whole.pdf

です。

これのp.16に活動Can doの構造について
の説明があります。

以下。

======================

【活動Can-doの構造】
 Can-do=条件+話題・場面+対象+行動

活動Can-doを構成している条件、話題・場面、
対象、行動は、それぞれ次のようなものです。

条件:ゆっくり話すなどの相手の配慮、事前
   準備の有無など、実現のための条件

話題・場面:日常的な話題、会議の場など、取
   り上げられる話題や、言語活動が行わ
   れる場面

対象:手紙や記事、ニュースや講義など、聞
   いたり、読んだり、話したり、書いた
   りするもの

行動:聞いて理解する、読んで理解する、話
   す、書く、会話するなど、実際の言語
   活動

======================

例えば、B1のテレビや映画を見るに関する
Can-doは、以下のような構造になっています。

B1「受容「テレビや映画を見る」」

条件:話し方が比較的ゆっくりと、はっきり
   としていれば

話題・場面:本人の関心事である話題について

対象:インタビュー、短い講演、ニュースレ
   ポートなど多くのテレビ番組の

行動:内容をおおかた理解できる

JFで紹介されているのは、あくまでも活動
Can doですが、

他のCan doもこの観点で読んでみると、
かなり内容が理解できるのではないかと
思います。

もちろん、Can doの中には、上の4点すべて
が盛り込まれていない場合もあるでしょう。

その場合は、ひとまず

「このCan doでは、書かれていない部分は
 考えなくてもいいんだな。」

と考えればいいでしょう。

いずれにしても、この4点を念頭に入れて
Can doを見れば、理解が深まること間違い
なしです。

もちろん、これについては下記セミナーでも
しっかり解説します。

日本語教員試験に合格するためには
「参照枠」の理解は必須です。

そして、「参照枠」をマスターするためには
「参照枠」だけでなく、周辺の重要資料にも
目を通す必要があります。

申込期日が迫っています。

日本語教員試験・日本語教育能力検定試験
合格のための 『日本語教育の参照枠』
徹底解説セミナー
5月24日(土)・25日(日)
https://www.kanjifumi.jp/sanshouwaku_seminar/


資格取得が目標の方へ
無料メルマガ「篠研の日本語教育能力検定試験対策」

日本語教育能力検定試験頻出のキーワードやテーマについて4択問題と動画でお届けします。平日(月・水・金)、日本語教育能力検定試験合格のための情報をご提供するメルマガです。

さらに、今ご登録なさると特典が無料でダウンロードできます。
特典 「日本語教育能力検定試験 記述問題対策」(全24ページ)

解除はもちろんのこと、メールアドレス変更など個人データの編集も簡単ですので、ご安心ください。プライバシーポリシーをご確認の上、ご登録を希望されるメールアドレスを入力し、ご希望の項目ボタンを押してください。

  メールアドレス【必須】
  お名前(姓)【必須】
  お名前(名)【必須】
  よみがな【必須】
  都道府県【必須】 なお、海外在住の方は「海外」をお選びいただき、下記項目に例のようにご記入ください。
海外にお住まいの方は「ベトナム(ホーチミン)」のようにお書きください。