応用試験を突破するには?(その2)

前回、

応用試験の出題内容は現場経験のある
受験生にとって有利な内容となって
いること、

しかしながら、現職の日本語教師の方は
日々の授業などに追われて試験勉強
する時間が十分とれない、という
事情があるということ、

合格率6割台の背景にはそういう事情
があるということ、

さらに、今年受験する非現職者の方に
とって相応に学習時間があるということ
が、相当のアドバンテージであること、

をお話ししました。

今回は、その続きです。

このように言うと、

「じゃあ、私もふつうに勉強すれば
 応用試験に合格できるの?」

と思われるかもしれません。

いいえ、決してそうではありません。

まず、その「ふつうに」がどれくらい
のレベルを想定しているのかを確認
する必要があります。

そもそもですが、今回の国家資格化は、
日本語教師の質と量の向上を目指して
制定されたものです。

これまでの日本語教師よりも質を上げて
行かなければならないわけです。

(個人的には、何のエビデンスもなく
 こういうことを言うなど、これまで
 日本語教育に携わってこられた先生方
 に対して大変失礼だと思いますが。)

そうすると、まず、日本語教員試験は
これまでの民間試験と同様、

▼広範な出題範囲

が大きな特徴です。

3か月やそこらでマスターできる代物
ではありません。

民間試験である日本語教育能力検定
試験対策では、

私は常々、合格に必要な学習時間を

▼1000時間

とお伝えしてきましたが、

国家試験である日本語教員試験に
おいても、合格するためにはその程度の
学習時間は必要だと考えています。

「いやいや、私は応用試験受験のみで
 基礎試験は免除。

 だからそんなに勉強する必要はない
 でしょ。」

そう思われるかもしれません。

ですが、その認識は違います。

なぜなら、応用試験は基礎試験の理解を
前提に出題されるからです。

もし、例えば、出題範囲に含まれる基礎
的知識が十分に習得できていなくても
応用試験に合格できるような試験設計だと
したら、

当然、教育現場から

「国家資格になってから、日本語教師の
 質が下がった。」

という批判が出てくることになるでしょう。

そうなれば、当然出題者側も出題内容
を検討せざるを得なくなります。

そうなった時に、対応できますか
という話。

そして、よしんば合格できたとしても
現場に立った時に、自信を持って学習者に
日本語が教えられますか、

という話。

試験に合格することはもちろん大事ですが、

一番の目的は、現場に立った時に自信を
もって授業ができること。

そこを見誤ると、ただただ楽な方に流されて
しまい、

現場に立った時に、

「こんなに大変だったとは思わなかった。
 もっと勉強しておくんだった。」

となり、

最悪、責任の重さに耐えられず、辞めて
しまうということになりかねません。
(これが一番もったいない。)

しかしながら、問題はその広範な出題範囲
だけではありません。

新制度によって、出題内容にも変化があり
ます。

耳の痛い話で恐縮ですが、とても大事な
話なので、あえてお話ししている次第。

続きは、次回に。


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