2023年10月5日 / 最終更新日時 : 2023年10月6日 篠崎大司 う

受身の機能(うけみのきのう）

庵(2001)は受身の機能を以下のようにまとめている。 ・対応する能動文の動作主を不問に付したい場合 　例：1998年、長野でオリンピックが開かれた。 ・影響の受け手の方が影響の与え手より身近な場合 　例：弟は知らない男に殴られた。 ・従属節の主語を主節の主語と統一したい場合 　例：先生に叱られて、太郎は泣いた。 ・迷惑な気持ちを表したい場合 　例：私は友だちにおもちゃを壊された。 （庵功雄(2001)『新しい日本語学入門 ことばのしくみを考える』スリーエーネットワーク  pp.104-107） ⇒ 続きを読む | Share it now!

2017年6月8日 / 最終更新日時 : 2017年6月8日 篠崎大司 う

埋め込み節（うめこみせつ）

補足節。「の」「こと」「ということ」「ところ」「ほう」等を後続することで、従属節全体​を名詞句と​し、述語を意味的に補足する機能を担う節のこと。 例：昼に友人と会う（　の　こと　）を思い出した。 この祭りは、農作物がたくさんできた（　の　こと　）を喜ぶものだ。 都心の一等地に家を建てる（　の　こと　）を諦める。 ⇒ 続きを読む | Share it now!

2017年5月29日 / 最終更新日時 : 2021年3月18日 篠崎大司 う

内の関係（うちのかんけい）★

連体修飾節と被修飾名詞（主名詞）との関係のうち、被修飾名詞（主名詞）を格助詞を伴って修飾節内に組み入れられるもの。 例えば、（​１a）は（​１b）に変換できるので内の関係です。 （​１a）田中さんが食べたケーキ （​１b）田中さんがケーキを食べた。 ⇒ 続きを読む | Share it now!

2016年1月14日 / 最終更新日時 : 2021年6月28日 igarashi う

ヴォイス★

voice。態。動詞の語形が変化することによって、文全体の格関係が変化する文法形式。 日本語では、受動文（「受動文」、「能動文」参照。）や使役文、可能文がこれにあたります。 例えば、下の例を見てください。 （１）太郎が次郎を殴った。 （２）次郎が太郎に殴られた。 （１）では、「太郎」は格助詞「が」、「次郎」は格助詞「を」で示されています。これが、（２）のように受動文になると（すなわち、「殴る」が「殴られる」になると）、「次郎」は格助詞「が」、「太郎」は「に」で示されます。このような格交代をヴォイスと言いま⇒ 続きを読む | Share it now!

2016年1月14日 / 最終更新日時 : 2016年1月14日 igarashi う

上田万年（うえだかずとし）

1867年－1937年。国語学者。 もともとは近世演劇学を志していましたが、後にチェンバレンに師事、国語学に転身しました。 また、東京帝国大学教授在職中、文部省専門学務局長、国語調査委員会主催委員、文化大学学長、神宮皇学館長、臨時国語調査委員会会長を務めるなど、国語学研究にとどまらず、教育者・国語政策推進者としても広く活躍したことで知られています。 主な著書に、『国語のため』、『国語のため第二』があります。 ⇒ 続きを読む | Share it now!

2016年1月14日 / 最終更新日時 : 2016年1月14日 igarashi う

ヴィゴツキー

レフ・セミョノヴィチ・ヴィゴツキー（Lev Semenovich Vygotsky, 1896年－1934年）心理学者。 38歳の若さで亡くなるまでの10年ほどの短い研究活動の中で、幅広い分野について数多くの先駆的・独創的研究を行ないました。 彼の業績には、言葉を「外言」（コミュニケーションの手段として音声化・文字化された言葉）と「内言」（思考の道具として心の内面で使われる言葉）という２つの側面を指摘したこと、また、発達における教育の役割を重要性から提唱した「発達の最近接領域」等があります。 日本語教育の⇒ 続きを読む | Share it now!