生きる目的とは。

今回で7回目の

『大富豪アニキの教え』
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あまりに続けて、たくさん引用すると、出版社や
最悪アニキから叱られそうなので(苦笑)、

このシリーズは、今回で閉めます。

ですが、上記の本、紹介した以外にもいい話が
満載ですので、ぜひ手に取って読んでみてくださいね。

有終の美を飾る今回のテーマは、

「生きる目的とは。」

皆さんは、ご自身の生きる目的をどう定義なさって
いますか。

自分は何のために生きるのか。

もしかしたら、その答えを探すことそのものが
生きる目的なのかもしれません。

これについて、本書では以下のように語られています。

最後ということで、なかなかの分量ですが、とても
いい話ですので、ぜひ最後まで読んでくださいね。

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「兄貴、 今でも、『生まれてきた理由』はわからない
ままですか?

『これをやるために生まれて来た』とか、『これがオ
レの役割や』みたいに思うことはないのですか?

僕が兄貴を見ていると、『人を助けるのが自分の役割
だ』とか、

『日本を救う』とか、『人と人をつなげる』とか、そ
んなキーワードが、浮かんでくるのですが」

兄貴は、モワモワ と、 白い煙を、口の周りにはき出
した。

「そこやがな。あのな、いっちゃん。もちろん、オレは
神様やないからな、完全にはわからへんのやけれど、

『たぶん、こうちゃうか』と考えているんや」

「兄貴、それは、なんでしょうか?」

兄貴の目がギラリと光っ た。

「それはな、『伝えるため』や」

兄貴は、完全に、ニッと笑った。

「伝えるため?」

「そや。いうなれば、オレたちはな、駅伝でいうところ
の『タスキ』なんや。

リレーでいうところの『バトン』やな。

ようするにな、『次の世代の人たちに、伝えなければ
ならない使命』があるんやて」

兄貴は、ニッと笑うと、ぷわっと、白い煙をはき出し
た。

「まあ、ほかの生き物でたとえると、わかりやすいのは
『鮭』やな」

「『鮭』ですか」

「そや。『鮭』はな、川で生まれるやろ。ある程度育つ
と、川を下って、海にでるんや。

そこは、ごっついでかい『大海原』やろ」

「はい」

「そんでな、その広い海で、ごっつい修業して成長する
んやろな。

あんな、イクラにシッポが生えたみたいな稚魚がな、
あんな凛々しい姿に成長するんやで。

そんでな、ある日、海がピチピチいいだして、『鮭』
がブゥワァと、自分が生まれた川を、そらボーボー上
りはじめるやろ。

川を上りきったところで、バコーンとタマゴを生んで
『タスキ』を次の世代に渡し終わったら、イッキに死
んで、終わりよる。

この『鮭』の終わり際って、ごっつい、さわやかな感
じ、せえへんか?」

「はい。なにか、死んでしまって悲しいというよりは、
命のかぎりを燃やしきった、さわやかさを感じますね」

兄貴は、コピ(コーヒー)を、グビリと飲むと、火のつ
いたタバコを片手に、ニッと笑った。

「ただしな、いっちゃ ん。タスキやバトンを『ふつうに
渡す』だけではダメなんや。

そしたら、『自分が生きてきた意味』がないやろ。

自分が生きてきた意味を持たすためにはな、どうした
らええか、いっちゃんわかるかや?

『鮭』だってな、そら海でごっついがんばって、そう
しているはずなんや」

「兄貴、わかりません」

兄貴の目がギラリと光った。

「それはな、自分が生きている間に、自分のところでが
んばってな、少しよくして次の世代にタスキを渡さな
くてはいけないんや」

兄貴は、完全に、ニッと笑った。

「あのな、過去から現在にかけてな、我々の諸先輩たち
が『人類が、さらによくなるようにして、タスキをつ
なげてくれた』からこそな、

昔にくらべて、我々はよりよい人生、より良い日本を
得ることができているんやろ」

「兄貴、確かにそうですね」

「たいていは、親より少し出来がいいように産んでくれ
るわけやしな、日本語が読めて書けてしゃべれてな、

日本の文化と伝統と風習があって、こんなに便利な暮
らしができて、

99.9%の人が飢えることなく、ある程度裕福な暮らしが
できとるのはな、

我々のご先祖さまや諸先輩方たちが、さらによくなる
ようにして、そら必死のパッチで、タスキをつないで
きてくれたからこそなんや」

「はい……」

「そう考えたら、『過去の祖先』や『過去の日本人の歴
史』にな、敬意を払う必要があるんやて。

その先輩たちがいなかったら、今の日本はないのだか
ら。

『先輩たちの歴史を否定することは=今の自分の存在
を否定すること』やねん。

そういうのが一切なくてな、山の中にポンと置き去り
にされたとしてな、そんでオオカミなんかに育てられ
ちゃったりしたらな、

それこそ、言葉もしゃべれない「オオカミ少年」になっ
てまうで」

「兄貴、確かにそうですね」

兄貴は、タバコの煙を、ググッと吸い込むと、ぷわ~っ
と、白い煙をはいた。

「せやけどや、そういった『過去の諸先輩たちの努力が
あって、今の自分がある』ことに、ぜ~んぜん気づい
ていない人も、いっぱいいてるやろ。

おじいちゃん、おばあちゃん、ご先祖さんがな、そら、
必死の パッチで、『さらによくしてから、タスキを
つないでできていただいたおかげ』で、

今の自分があることに、まったく気づいていないんや
て。

自分1人の力で、今の生活を手に入れたような顔をし
とるんや」

「……すみません、兄貴。僕も、そこまで考えて、ご先
祖様に感謝したり、敬意を表したりすることはありま
せんでした」

「いっちゃんな、なんで、今の日本人は、それに気づか
ないんやと思う?」

「……兄貴、なんででしょう?」

兄貴の目が、グワッと光った。

「慣れてしもたからや。慣れてしもて、『感謝の心』が
なくなってしもたからや」

兄貴はバフーと、白い煙を、口の周りにはき出した。

「ある程度豊かなことに、ある程度安全なことに、ある
程度何かをしてもらえることに、慣れてしまったから
や。

そんな、過去の諸先輩方が、そら必死のパッチでがん
ばってな、タスキをつないできてくれたことを忘れて、

それに慣れてな、それを『当たり前』だと思ってしも
たからや」

「はい…」

「今の自分があるのはな、『当たり前』ではなく『あり
がとう』なんやて。

『ありがとう』は『有り難う』と書くやろ?

本当は『当たり前のようにある』ことではなくて、
『なかなか有りにくいこと、なかなか有り難いこと』
なんやて」

「はい…」

「せやから、今の自分があることを『当たり前』と思う
のではなくな、

今の自分があることを『有り難う=ありがとう』と思
うてな、

ご先祖様や諸先輩方に感謝する心を、なくしてしもた
らいかんのや。

慣れてしもたらいかんのや」

兄貴は、タバコをふかしながら、目を細めて言った。
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私がメルマガや通信講座やセミナーを通じて、お伝え
していることの多くは、

私自身が、諸先生方や先人の書いた書籍から学ばせて
いただいたものであり、

それに、ほんの少しだけ私の経験を交えながら、

「専門書に書いてあるこのことは、私の経験から言うと
つまりこういうことなんですよね。」

と、聞く方にとって消化しやすいようにお伝えしている
にすぎません。

さりながら、そう考えると、私がこうして日本語教師を
生業にできているのも、

これまでの先人の知的蓄積があったからこそであり、

その上に微力ながら小石を積んで次の世代にバトンタッチ
することが、

ささやかな私の使命ではないかと思うわけです。

皆さんの「生きる目的」は何ですか。


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