学習者のウォンツを徹底的に明確化する質問。

前回、前々回の話を聞いて、

「それって、フリーランスが見込み客を
プライベートレッスンにクロージング
するときに有効なんじゃないか。」

と感じた方は、大正解。

もちろん、日本語学校の学生にも活用
できないわけではないのですが、

そもそも、学生の多い日本語学校では
ここまで丁寧にニーズ調査をする物理的
余裕はないのが実際のところでしょう。

逆に、フリーランスの方が、外国人の方と
軽い茶飲み話の感覚で前回のような話をし、

続けて、今回のような話をしながら、
外国人の方にどんどんしゃべってもら
えれば、

相手は勝手に

「私の話をじっくり聞いてくれ、私の
ことを深く理解してくれるいい人だ。」

と信頼し、クロージングに持っていく
こともできるわけです。

なので、フリーランスの方は、ぜひ
参考にしてくださいね。

で、ここからが本題です。

今度は学習者のウォンツをどう明らかに
するか。

ウォンツというのは、ニーズを実現
するための手段なわけですが、

言い換えれば、解決策であり、
日本語教育で言えば、最適な学習支援、
学習プログラムなわけですね。

なので、学習者のウォンツを明確化
していくことで、

最適な学習支援や学習プログラムを
提案できればいいわけです。

そのためには、まず当初のニーズを
再度確認しましょう。

例えば、

「子どもが学校からもらってくる
お便りを読めるぐらいの日本語力を
身につける。」

これによって、目指すべき目的が
はっきりします。

これから先は、これからご紹介する
質問が威力を発揮します。

次にするのは、

「そのために、今までどんな勉強を
してきましたか。」

という質問。

この質問にできるだけ詳しく答えて
もらうことによって、

教師は学習者のレディネスや学習
リテラシーのほどを知ることが
できます。

もし、あやふやな内容だった場合は、
さらに、次の3つの質問をすることで
より明確に答えてもらいます。

すなわち、

「例えば?」(具体例を言ってもらう)
「どうして?」(理由を言ってもらう)
「それで、どうなったんですか?」
(事態の結末を言ってもらう)

例えば、このような感じです。

例)学習者:漢字の勉強をしました。
教師 :例えば?
学習者:小学生用の漢字練習帳を
使いました。
教師 :どうしてそれを使ったん
ですか。
学習者:知り合いのお母さんに
勧められたからです。
教師 :それで、どうなったんで
すか。
学習者:お便りに出てくる漢字と
違ったので、途中でやめ
ました。

いかがでしょうか。

学習者のレディネスが分かると同時に、
うまくいかなかった原因もだいたいつか
めます。

そうすると、自然にこの学習者に提供す
べき学習支援や学習プログラムも見えて
きますね。

そもそも学習者は、自力でやってもうまく
いかなかったわけですから、なにがしか
問題点は出てくるはずです。

次に、学習者にこのような質問を
投げかけます。

「それに対して、今、どのような課題/
問題がありますか。」

こういうと、中には、

「もう先の質問ではっきりしたじゃ
ないか。」

と思われるかもしれません。

でも、それはあくまで私たちプロ教師
から見た課題/問題。

学習者は、私たちとは違うところに課題や
問題を感じていることも少なくありません。

そこをはっきりさせるということも、
学習者の認識に沿った支援をするためには
とても大事だったりします。

以上のヒアリングから、

▼学習者に最適な学習支援、学習プログラム
▼学習者の認識やビリーフへの支援

をはっきりし、

学習者のニーズやウォンツにベストマッチ
したサービスを提案すれば、

最高のコーススタートを切ることができる
のです。


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