「深掘る」に対する感度をイノベーター理論で斬る。

私は、本メルマガで何度か「深掘る」
という言葉を使いました。

この言葉は、一部の若い起業家やインフル
エンサーの間で使われているのですが、

まだ、一般的に市民権を得ているわけでは
ありません。

皆さんは、この言葉をどのように受け取られ
ましたでしょうか。

この点について、本メルマガ読者の方から
以下のようなご意見を頂戴いたしました。

ご意見をお寄せいただいたN.S様、お便り
ありがとうございました。

====================

篠崎様、皆さま、

「通信講座」ではお世話になっています。

メルマガで拝見した動画のタイトル
「お辞儀も深ぼれば、立派な文化学習」の
「深堀る(深堀れば)」という表現に

いささか違和感を覚えたので質問させて
いただきます。

「深堀る」は、名詞「深掘り」の動詞化
だとは分かりますが、

国語辞書に載っているレベルでは一般的で
はないと思います。

また、「深掘り」を動詞化するのであれば、

「深掘る(深堀れば)」よりも
「深掘りする(深堀りすれば)」

の方が個人的にはしっくりきます
(どちらが正しい・正しくないの問題では
ないことは理解しています)。

この点をどのように考えたら宜しいので
しょうか。

また、名詞を動詞化するときに、「名詞+
する」か「名詞+る」にするかで基本的な
ルールはありますでしょうか(漢語と和語?)。

以上、ご教示頂ければ幸いです。

お忙しいところ恐縮ですが宜しくお願い
します。

====================

あらかじめ申し上げますが、N.S様の
ご意見は至極まっとうなご意見であり、

多くの方が共感・同意なさるご意見だと
思います。

実際、現段階では、正しくは「深掘りする」
であり、「深掘る」は正しい言い方では
ありません。

にもかかわらず、なぜ私があえて「深掘る」
という言葉を使ったのか。

それは、まさに皆さんの反応を見たかった
からです。

具体的に言うと、

「新しいもの、新奇なものに対する感度」

です。

ところで、皆さんは「イノベーター理論」
というのをご存知でしょうか。

イノベーター理論とは、

「新しい商品・サービス、ライフスタイルや
考え方」などが世の中に浸透する過程を

5つのグループに分類したマーケティング
理論です。
(引用元:https://bit.ly/3pF8kpo
↑ぜひご覧ください。

5つのグループは、具体的には、

1.イノベーター:革新者(全体の2.5%)
2.アーリーアダプター:初期採用者(13.5%)
3.アーリーマジョリティ:前期追随者(34%)
4.レイトマジョリティ:後期追随者(34%)
5.ラガード:遅滞者(16%)

です。

つまり、イノベーターによって何か新しい
革新的なものごとが採用されると、

アーリーアダプターがそれを引き継いで採用
することで、トレンドの大きな流れを形成し、

さらに、それをアーリーマジョリティが
受け継ぐことで、市場での浸透を確かなもの
にすると。

そして、その流れはレイトマジョリティへと
広がり、

ラガードは、すっかり時代に取り残される、
となるわけですね。

もちろん、この流れに早く乗ったほうが、
先行者利益は得られやすいわけですが、

一方で、必ず市場全体に広がるという保証
があるわけでもありません。

新奇なものがイノベーターの段階に止まっ
て、そのまま消えてしまうという可能性も
あります。

そのあたりの見極め、目利きがとても重要
なんですね。

従って、最小リスクでトレンドに乗る
タイミングは、

だいたいアーリーアダプターの後ろの方
あたりからアーリーマジョリティのあたり
で乗るのが無難だということになります。

おそらく、「深掘る」は現段階ではイノ
ベーターのあたりではないかと思います。

そして、ここでさらに重要なことがあり
ます。

それは、

「新しいことは、常に最初違和感から
始まる。」

ということ。

そして、

「今のような大変革期に生き残るのは、
巨大な恐竜ではなく、
変化に対応し続ける小動物である。」

ということです。

新しいことは、今までなかったものなわけ
ですから、

よほど先見性のある方ではない限り、
最初は必ず違和感を感じます。

そこで完全に拒否してしまうのも1つの
あり方ではありますが、

それでは、変化に対応することはできない
でしょう。

かつての恐竜のように、環境の変化に対応
できずに絶滅するのが関の山です。

であれば、多少の違和感を感じつつも、
また、すぐに消えてしまうかもしれない
ということも織り込みつつ、

新しいものを取り込んでいくという姿勢を
持ち続けるということが、

今の不確かな時代を生き抜く処世術では
ないかと思うのです。

ちなみに、篠研で企画しているセミナー
の内容は、概ねアーリーアダプターから
アーリーマジョリティレベルの内容です。

セミナーのタイトルをご覧いただければ、
多くの方にとって、

「今まさに必要。」

あるいは、

「いずれ必ず必要。」

さらには、

「なんか違和感。」(笑)

と感じられるのではないでしょうか。
(すべて正解です(^_^))

いずれにせよ、息長く、機嫌よく日本語教師を
続けていきたいのであれば、

多少の違和感はむしろ積極的に受け入れる、
ぐらいの構えがちょうどいいのではないか
と思います。


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