外国人児童生徒にひらがなから教えてはいけない。

篠研では、目下、外国人児童生徒に対する
日本語指導のセミナー企画の準備をして
います。

というのも、現在、日本語指導が必要な
外国人児童生徒は、平成30年度の調査に
よると、

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「日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に
関する調査(平成 30 年度)」の結果について
https://bit.ly/2QFqyKN

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公立学校に在籍する児童生徒だけで

外国籍児童 40,755人
日本国籍児童 10,371人

計5万人以上おり、彼らに対する日本語
支援体制の強化が急務だからです。

篠研も、大分県下に住む、今年度から新規に
日本語学習を始める児童生徒に対して、
日本語教材の無償提供を始める予定で、

目下その準備を着々と進めているところです。

また、コロナ禍になる前から、政府は外国人
児童生徒に対する日本語教育の充実を謳って
いましたし、

今後コロナが収束し、かつてのように多くの
外国人家族が来日するようになれば、

当然外国人児童生徒に対する日本語教育が
できる人材の育成が求められると考えられ
ます。

ご存知の通り、児童生徒期の母語習得は、
臨界期といって、

8歳ないし12歳までに身につけないと、

その後どんなに努力しても母語話者並みの
語学力を身につけるのは相当困難だと言わ
れています。

この時期の言語習得は、まさに一生に関わる
大事なことなんですね。

それだけに、外国人児童生徒に対する日本語
指導セミナーはどうしても成功させたいと
考えています。

で、先日、外国人児童生徒に対する日本語
指導がご専門の、とある先生とお話しさせて
いただく機会がありました。

日本語教育がご専門というより、学校教育が
ご専門の先生です。

2時間近くお話しさせていただいたのです
が、

いろいろとお話を聞くにつれ、留学生に
対する日本語指導とは、随分勝手が違うと
いうことがわかりました。

先生曰く、

「日本語指導の先生方が児童生徒に日本語
を教える時、

まずひらがな、カタカナから教えようと
しますよね。

言語教育から入ろうとするわけですよね。

ですが、学校教員はそういうことは絶対
にしません。

まずは、一緒に遊ぶことから入るんです。

そうしないと、子どもは心を開きません。」

なるほど!

考えてみれば、まだ10歳にも満たない、
自国の文字もろくに分からない子供に、

「さあ、日本の文字を勉強しましょう!」

と異国の文字を見せたところで、ただただ
訳もわからず、ひたすら緊張するだけで
しょう。

それよりも、一緒に遊んだり、ボールを
蹴ったりした方が、よほど信頼関係が
築けます。

そして、さらにこうおっしゃいました。

「子どもは、教師が立てたカリキュラム
通りには動いてくれません。

ちょっとしたことで教室に入ろうと
しなかったり、なかなか席に着かな
かったり、

勉強を始めたと思ったら、すぐに他の
ことを始めたり。

でも、それが子どもというものなんで
す。

とかく日本語教師は、

『カリキュラム通りにしなきゃ。』

とか、

『とにかく学習成果をあげなきゃ。』

と考えがちですが、そういう日本語教師
としてのプライドは、

児童生徒に対する場合は、場合によって
は脇に置いた方がいいこともあるのです。」
なるほどなぁ。

確かに目の前の児童生徒の日本語力を
あげることも大切ですが、

人間形成期の彼らにとっては、それ以上に
もっと大事なことがあるんですね。

一見、注意散漫な行動に見えても、それは
それで子どもなりに何らかのサインを出して
いるかもしれません。

そういうサインをしっかり受け止めることが
子どもと接する際には、大切なのかもしれま
せん。

セミナーの準備が整いましたら、本メルマガ
等でご案内しますね。


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