「守破離」‐初級授業で重要な文の型。

私が趣味としている剣道では、
よく

「守破離」

という言葉が言われます。

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守破離

剣道や茶道などで、修業における段階を示した
もの。

「守」は、師や流派の教え、型、技を忠実に守り、
確実に身につける段階。

「破」は、他の師や流派の教えについても考え、
良いものを取り入れ、心技を発展させる段階。

「離」は、一つの流派から離れ、独自の新しい
ものを生み出し確立させる段階。

             −コトバンクより。
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物事を正しく身につけようと思うので
あれば、まずもって重要なのは「守」。

その道の「基本の型」とされるものを
しっかり身につけ、

土台を築くことが重要なのです。

歌舞伎俳優、十八代目中村勘三郎氏の
言葉に

「型があるから型破りが出来る」
「型が無ければ単なる形無し」

というのがありますが、まさしくもって
その通り。

ここを怠ると、

「元直からざれば、末直からず。」

で、段階が進めば進むほど、
どんどんおかしな方向に行ってしま
います。

これは、剣道や茶道だけでなく、
どの分野でも言えることですよね。

これを日本語学習に当てはめて
みると、

初級はまさに「守」の段階。

そう考えると、日本語の「基本の型」
である文型をしっかり身につけると
いうことは、

初級の段階では非常に重要である
ということがわかります。

もちろん、だからと言って、

無味乾燥な機械的な練習を
しこたまやれと言うわけでは
ありません。

「日本語教育の参照枠」で
謳われているような、

「その日本語を使って
 何ができるのか。」

ということを、意識しながら
学習する必要があります。

そうしなければ、知識は山ほど
あるけれど、1mmも動けない

【頭でっかち学習者】

になりかねないからです。

しかしながら、だからといって
文型を疎かにしていいという
わけでもありません。

第二言語習得では「化石化」
という言葉がありますが、

不正確にな日本語が不正確なまま
身についてしまうと、

その誤用が固定化してしまい、

後になって修正しようとしても
なかなか難しいということも
あるわけです。

従って、初級段階で重要なことは、

「正確かつ流ちょうな文型の習得と
 それに関連する課題遂行能力の
 紐づけ。」

を意識した授業活動の提供。

と言えるでしょう。

そう考えると、『みん日』でできる
ことは、まだまだたくさんあると
思います。

巷では、

「『みん日』は、もう行動中心主義に
 合わないのではないか。」

という声も聞こえ、

はたまた、食わず嫌いとも思える
ような意見も散見されますが、

「いやいや、それ相当もったいない
 ですよ。」

とお伝えしたい。

あれだけ至れり尽くせりの初級教材は
他にありませんから。

篠研の篠崎大司セミナー
「ミニ実習授業あり!初級文型指導実践編
 −『みんなの日本語 初級II』を中心に−」
         (2024年2月18日・25日開催)
https://www.kanjifumi.jp/syokyubunkei_jissen_seminar/

では、

「文型の習得と課題遂行能力育成の
 絶妙な塩梅感。」

をご提供できればと考えています。

当日ぎりぎりまで、プログラムを
練り上げたいと思います。


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