既存の教材を『参照枠』に落とし込む。(その8)
本テーマの8回目。
今回は、これまでのことをまとめて、
本シリーズを締めたいと思います。
これについては、
『「日本語教育の参照枠」の活用の
ための手引』
https://www.bunka.go.jp/
で以下のようにまとめています。
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まとめ:Can doをベースにしたカリキュラム
開発の方法
1.コースデザイン
(1)コースデザインを行う上で重要になる
視点(考え方)
・日本語学習者が社会の中で取り組まなければ
ならない言語的な課題は何か?
・そのために必要な日本語でのコミュニケー
ションは何か?
(2)コースデザインの概説
1 調査・分析 →2 計画 →3 実施・評価
の循環
(3)バックワード・デザイン(逆向き設計)
・学習目標の次に評価方法を定めてから、教える
内容と方法を考えるというカリキュラム設計の
方法
◆ ◆ ◆
Can doベースのカリキュラム開発の方法
(4)シラバスへのCan doの組み込み方
Step1.
1 学習目標の立て方 Can doリストから
適切なレベル、言語活動などのCan do
を選ぶ
1)コースの目標レベルを確認する
・そのコースで達成したいレベルは?
2)各授業の学習目標を設定する
・できるようになりたい言語活動は?
Step2.
2 学習目標とトピックや題材・学習項目との
関連付け
Can doを達成するための語彙や表現など
を選ぶ
〇語彙や表現、文型、社会言語的知識を
学習項目として配列する
Step3.
3 アセスメント(タスクや評価の用意):
Can doを評価に用いる
〇ロールプレイなどのパフォーマンス課題
の設定 ⇒2.(3)へ
*バックワード・デザインの場合は、
Step2.2とStep3.3の順番を入れ替える。
◆ ◆ ◆
2.評価
(1)テスト
(2)パフォーマンス評価(ルーブリック
の作成)
(3)ポートフォリオ評価
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この流れに教材を載せていくということが
大事なんですね。
「篠研サロン−教育実践部」
https://www.kanjifumi.jp/
では、こうした具体的なスキルを、
現場でよく使われているテキストを
使って実践しています。
次回、11月28日は、
『日本語教育の参照枠』に沿った初級授業
−『日本語初級1 大地』の授業研究−
と題して、サロンメンバーが担当した
課ごとに、
バックワードデザインに沿った授業計画を
持ち寄って検討します。
各課対応のルーブリックもたくさん出てくる
と思います。
「『参照枠』ベースの授業技術を
身につけたい。」
「これからの日本語教育にもしっかり
対応していきたい。」
という方は、ぜひご入会ください。
