学習者に自分のやり方を押し付けない。（その２）

前回に引き続き

『カモのネギには毒がある』
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野球部から暴力がなくなり、活動環境も
改善し、

大会で優勝するまでになったにも
関わらず、

途中で脱落する部員が多かった。

なぜなら、ルール違反を理由に
上級生が下級生を不当にいじめて
いたからだ。

気に入らない下級生やレギュラーを
奪われそうな下級生がいたら、

集中的に監視し、ルール違反と称して
罰金を取り立てる。

そうやって、経済的、精神的に
追い詰めるのである。

しかし、かといって相手が潰れる
まで追い詰めるわけではない。

ある程度追い詰めたら、適度に
ルール違反をわざと見逃す。

そうやって下級生に恩を売る
ことで、主従関係をより一層
強固なものにする。

これにより部の結束を盤石な
ものにするとともに、

下級生が上級生に意見しにくい
空気を作るのである。

こうして脱落した部員は、準部員
扱いとなり試合には出られないが、

毎月会費を払えば部員でいられる。

だから彼らはお金を払い続けたし、
理不尽な罰金にも文句を言わず
従った。

なぜなら、就職に有利だからだ。

しかし、そのような中、また
暴力事件が起こった。

罰金と称するいじめにあった
下級生が、我慢しきれず
上級生を殴ったのだ。

（この話は、実は日本語教育にも
　そこはかとなく関係します。）