「転換期における外国人政策のあり方」経団連を読む(その3)

前回に引き続き

「転換期における外国人政策のあり方
 〜秩序ある戦略的誘致・受入れ環境
  整備に向けて〜」(以下、経団連提言)
 https://00m.in/xeUCH

今回は、

III.受け入れ環境の整備(制度横断的な施策)

の2回目です。

日本語教師として、正しく情報収集する
基本は、

【一次情報にアクセスする。】

ということです。

そうしなければ、必ず先々の判断を
誤ります。

本報告書では、日本語教育の重要性を
かなり説いています。

まず、

(2)ライフコースに沿った日本語教育・
   学習支援、文化・社会理解の推進

では、以下のように述べています。

====================

日本語能力は、在留資格の種類を問わず、
外国人が日本社会の一員として自立・共生
していくための基盤となる。

行政手続や医療、教育、職場、地域コミュ
ニティ等のあらゆる場面で日本語による意
思疎通が求められることを踏まえれば、

外国人の日本語能力の習得支援は、単なる
言語学習にとどまらず、社会統合の中核を
なす施策として位置づけられる。

他方で、シチュエーションごとに必要な
日本語能力は異なる。

政府は、日本語教育の質を確保する観点か
ら、2023年5月に

「日本語教育の適正かつ確実な実施を図る
 ための日本語教育機関の認定等に関する
 法律」(以降、「日本語教育機関認定法」)

を成立させ、

2024年4月より、認定日本語教育機関や登録
日本語教員の制度を開始した。

日本語学習は4種類に大別できる。

まず、認定日本語教育機関は、「留学」「就
労」「生活」の3つの課程分野に分かれている。

これらに加えて、帯同家族の子ども等を想定
した初等中等教育における「学習のための日
本語」がある。

それぞれの分類によって、教育・学習支援の
担い手や求められる日本語能力・水準、教育
・学習支援方法は異なるため、

分類ごとに施策を検討する必要がある。

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日本語教育を単なる語学教育ではないと
明言している点は、かなり日本語教育に
対する理解が進んでいると感じます。

また、児童生徒に対する日本語教育にも
言及している点は、文部科学省の施策
とも軌を一にしています。

本報告書では、さらに具体的な提言へと
展開します。

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1 日本語教育の環境整備

2024年4月より、日本語教育機関認定法が施行
されたものの、

現状において認定日本語教育機関と登録日本語
教員の認定数は限定的である。

まずは、「留学」「就労」「生活」それぞれの
認定数の拡大に向けて、

政府は認定日本語教育機関や登録日本語教員の
増加、

事前相談等による日本語教育機関への申請支援、

日本語教員の待遇向上等を図ることが求めら
れる。

また、各地域のニーズに対応した日本語教育も
求められる。

政府は認定日本語教育機関と企業、地方自治体、
大学・専門学校等が連携し、

外国人を雇用する企業等からのニーズに応じて
日本語教育を提供する事業(認定日本語教育機
関活用促進事業)を実施している。

まずは、こうした事業を通じて、各地域のニー
ズに沿った日本語教育を提供するモデルの確立
が求められる。

その際、オンライン教材等デジタル技術を活用
した日本語学習支援を行う仕組みを組み込み、

日本語教育機会の地域間格差を是正していくべ
きである。

併せて、来日前の早い段階で「日本」に関心を
持ってもらい、

日本語や文化を学ぶ機会を提供することが肝要
である。

国際交流基金の調査(2024年度)によれば、143
の国・地域で日本語教育の実施が確認されてお
り、

海外における日本語教育機関数、教師数、学習者
数はともに過去最多を更新した(図表8)。

日本語学習の目的・理由をみると、前回調査
(2021年度)に比べて、アニメや漫画等のコンテ
ンツへの興味が引き続きトップとなっているほか、

日本への留学や将来の就職のポイントが上昇して
いる(図表9)。

こうした傾向も踏まえつつ、国は受入れのター
ゲットとなる国・地域において、

日本語教育や学習機会の提供に必要な体制を整備
していくべきである。

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基本的には、現在文部科学省がしていることの
紹介と、国に対する更なる体制の整備を提言した
形となっていますが、

私としては、それに対して産業界はどう協力して
いこうと考えているのかについての言及がほしい
と感じます。

例えば、外国人就労者を雇用している事業所
に対する日本語教育の円滑な実施に対する
サポートとか、

日本語教室の場所の提供の促進とかです。

そういうのが1つでもあれば、産業界も日本語
教育の促進に積極的だという印象になります。

「提言」という体裁なので仕方がないかも
しれませんが、

ただ、国に要望するだけでは、おんぶに抱っこ
のような気がするのは、私だけでしょうか。


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