「転換期における外国人政策のあり方」経団連を読む(その5)

前回に引き続き

「転換期における外国人政策のあり方
 〜秩序ある戦略的誘致・受入れ環境
  整備に向けて〜」(以下、経団連提言)
 https://00m.in/xeUCH

今回は、

III.受け入れ環境の整備(制度横断的な施策)

(2)ライフコースに沿った日本語教育・
   学習支援、文化・社会理解の推進

 3 日本語能力を測る試験の改善
 4 文化・社会理解の推進

です。

3については、以前から

「JLPT-N1に合格していても全然話せない
 じゃないか。」

というような指摘を企業側から受けていた
という話を聞いていました。

私たちとしては、

「JLPTはあくまでもペーパーテストなので
 会話力や作文力は測ってないですよ。」

と言いたいところですが、あれから企業の
認知がどこまで上がったか、確認したい
ところです。

また、4については今回のニュースにも
ある通り、

日本語の学習機会整備共生策広げ「排外主張」
防ぐ:日本経済新聞
https://00m.in/NeEyd

政府は、日本語だけでなく日本の社会のルール
を学ぶ仕組み作りに乗り出しています。

それとの関連性も見ていきたいですね。

以下、引用。

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3 日本語能力を測る試験の改善

日本語能力を測る試験制度の改善も急がれる。

現状、20種類以上の日本語能力評価・試験が存在
しているものの、

「読む」「聞く」「書く」「話す」といった能力
を総合的に測定する試験は限定的である。

とりわけ、受験者数が最も多く、広く認知されて
いる日本語能力試験(JLPT)は、

「書く」「話す」能力を測定していないことに
加えて、試験回数は年2回のみとなっている。

国は、「日本語教育の参照枠」に基づき、日本語
レベルの見える化を推進することで、

国内外で共通に評価される試験・評価体系を確立
することが求められる。

その上で、総合的な能力を測ることが可能な試験
の構築や受験機会の拡大に向けて、必要な支援
措置を講じるべきである。

たとえば、日本語能力試験(JLPT)について、
受験機会の拡大や申込受付期間の延長、

測定する能力の見直しを検討するよう国が働き
かけるべきである。

4 文化・社会理解の推進

入国前後の生活オリエンテーションの充実、強化も
不可欠であり、

とりわけ中長期の在留者が増加する中で重要性は
高まっている。

政府は、外国人が日本の社会制度、生活ルール、
マナー等を入国前から学ぶことができるよう、

生活・就労ガイドブックや生活オリエンテーション
動画(2024年3月配信開始)等を多言語で提供して
いる。

引き続き、入国時において、これらのコンテンツの
利活用を促すよう、必要な周知を徹底すべきである。

他方で、これらのコンテンツの利活用状況や理解度
を測る仕組みはなく、情報提供にとどまっている。

中長期的には、在留資格取得時や更新時の要件とし
て、

オリエンテーション動画の視聴等やその理解度を
帯同家族含めて測ることを確認する仕組みを設ける
ことを検討すべきである。

また、地方自治体によっては、オリエンテーション
動画等を独自に作成している。

一方で、社会保険制度や交通ルール等、全国で共通
する基本的な項目は、

国の提供しているコンテンツと重複しているケース
もみられる。

全国共通の項目については、国のコンテンツを活用
し、

各地方自治体は、地域の実情を踏まえて必要な項目
を追加できる設計とすることで、

地方自治体の負担軽減を図っていくことが求め
られる。
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評価については、「日本語教育の参照枠」に
基づいたレベルの可視化の推進は、時流に
乗っていますね。

また、JLPTでの測定内容の見直しですが、
これは口頭能力を入れろということだと
思います。

これについては、これまで日本語教育界内
でも大規模口頭テスト開発が研究されて
きていますが、まだ実施には至っていません。

そう考えると、「日本語教育の参照枠」での
草の根的な評価活動の方が現実的かなと思い
ます。

また、文化・社会理解については、
その具体的な内容にもよりますが、

私たち日本語教師が、日本語+文化理解で
教育を担うこともできれば、

日本語は私たち日本語教師が、文化理解は
別の講師が担うという形でもできるかと
思います。

いずれにしても、私たち日本語教師にとって
は活躍の場が広がる、追い風の状況では
ないかと思います。

こうした時流に乗るためにも、一歩先を
見据えた準備が必要でしょう。


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