外国人児童生徒等有識者会議資料を読む(その5)
前回に引き続き、
【資料1】
外国人児童生徒等の教育の充実に関する
有識者会議における これまでの議論の
整理(案)
https://www.mext.go.jp/
です。
第5回目の今回は、前回の後半で、
タイトルは、
「教員の養成と確保」
といったところです。
ここで1つ訂正です。
今回で、本シリーズは最後となります。
今回は、
【教師等への研修】
【登録日本語教員の活用に向けた方策】
と、非常に興味深い内容です。
しっかり読み込んでいきましょう。
以下。
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【教師等への研修】
〇在籍学級も含め学校教育活動全体での対応が重要
であるなか、
全ての教員が「包摂」の理念を共有し、
その理念の下で指導や支援の在り方を理解し実践
できる、
外国人児童生徒等教育の一定の専門性や力量を
備える必要がある。
そのためにも、職種や役割別に、現行のモデル
プログラムに示された資質・能力をもう一度整理
し直すことも必要である。
〇外国人児童生徒等の教育に携わる教師の専門性
として、
日本語能力に配慮した適切な評価の工夫を位置付
けるべきである。
〇日本語指導を担当する教員の中には経験の浅い者
が多く、彼らを対象とした研修が必要である。
また、教師教育を担う人材として、現在は指導主
事や管理職が指導を行っているが、
教師教育者自身への研修も提供する必要がある。
〇外部人材による伴走支援や、広域で教員同士が
取組を共有できるような仕組み、
既存の連絡協議会などを研修の場にしていくと
いった工夫が必要である。
〇本会議で示されている外国人児童生徒の長所・強
みを引き出し可能性を引き出す指導・支援を行う
ためには、教員の研修は非常に重要。
全国教員研修プラットフォームPlant等のオンデマ
ンドも活用しながら、
研修の内容を国として整えていくことが今後求め
られる。
〇現職教員が大学院レベルの研修を受けて専門性を
身に付けることは、非常に有効である。
そのためには、資金面と時間面の支援が求められ
る。
〇開発されたモデルプログラムについて、活用実態
や課題を調査し、
教員養成・研修の在り方を議論する必要がある。
【登録日本語教員の活用に向けた方策】
〇登録日本語教員は特別非常勤講師として、免許状
を有する教員と連携しながら日本語指導に当たる
ことが期待される。
しかし、登録日本語教員は留学生を対象とした
教育を基本としているため、
児童生徒への指導・支援に必要な資質・能力を
十分に備えているとは言えない。
加えて、養成段階では求められていない個別の
指導計画の作成など新たな役割も担う必要がある。
したがって、これらの不足や課題を補うための
仕組みを確立することが重要である。
〇登録日本語教員の活用にあたっては、
児童生徒等に対する日本語教師初任者研修プログ
ラムやモデルプログラムの受講を求めることなど
が考えられる。
子供それぞれの背景に応じた教育を設計できる段
階で雇用すべきである。
〇特別非常勤講師の活用については、登録日本語教
員だけをその対象にするのではなく、
現場で既に支援にあたっている方も含めて活用を
検討していくことが求められる。
<今後の検討>
4. 外国人児童生徒等の就学・進学・就職機会の確
保
・就学促進のための方策の在り方(プレスクール等
の取組の促進)
・外国人生徒の進学・就職の促進方策(企業と連携
したキャリア教育やキャリア支援、保護者への対
応を含む)
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「包摂」とは、
「インクルージョン」とも言い、
組織や社会において、多様な個性や
価値観を持つ人々が尊重され、能力を
発揮できている状態を言います。
この理念は、登録日本語教員
経過措置対象に対する講習IIでも
取り上げられたもので、
今後日本語教育の分野でもますます
重要視される考え方でしょう。
教員に対する研修を増やしていくと
いうことですが、
これまでの現職日本語教師に対する
初任研修において児童生徒に対する
研修も行われています。
例えば、令和6年度は特定非営利
活動法人メタノイアが児童生徒等
に対する初任研修を実施しています。
令和6年度 文部科学省現職日本語
教師研修プログラム普及事業
児童生徒等に対する日本語教師(初任)
研修報告
https://00m.in/NmBFw
今後は、こうした活動への国の後押し
がより強くなっていくと思われます。
また、登録日本語教員の活用も注目
に値します。
「免許状を有する教員と連携しながら」
とありますので、基本的にはこれまでの
「特別の教育課程」の枠組みの中で
行われるのではないかと思います。
いずれにしても、登録日本語教員の資格
を取っておくに越したことはない、
といったところでしょうか。
