「まづ、水泳場には大会がありました。」(その1)

先週実施した「篠研サロン-検定対策部」。

作文が苦手な学習者でも進んで書ける
ようになる指導方法と、

その結果、初中級レベルの韓国人留学生
が書いた作文を、参加者全員で検討しま
した。

まずは、授業の進め方。

そもそも作文が苦手な主な理由というのは、
だいたい

1.何を書いたらいいのかわからない。
2.どういう構成で書いたらいいのか
わからない。

の2つに収れんされます。

なので、この2つをあらかじめ取り除いて
あげれば、すなわち、

「書く内容も、構成もあらかじめ教師の方
が用意してあげる。」

ようにすれば、進んでどんどん書くように
なるのです。

そして、できれば文章を書くことで、学習者
の中に達成感や成長実感が感じられるような
仕掛けを入れてあげると、

学習者は、どんどん前のめりに取り組むよう
になります。

具体的な授業の進め方は、以下の通りです。

1.YouTube動画を数分間見せる。
2.今見たものを制限時間10分で、そのまま
作文に書かせる。
3.書いた自分の作文の文字数を数えさせる。
4.クラス全員で動画の内容を軽く確認したり、
語彙や表現を導入する。
5.再度同じ動画を見せ、作文を書かせる。
その際、1回目より文字数が多くなるよう
に指示する。
6.書いた作文の文字数を数えさせる。
7.1回目より文字数が多かった学習者に挙手
させる。

これだと、書く内容も構成も考える必要がなく、
学習者は、ただ文章を書くということに注力
できるので、どんどん書けるわけですね。

以前、私が担当した初中級のクラスでは、
15回の授業で、全員原稿用紙1冊(50枚)を
書ききりました。

400字詰め原稿用紙×50枚=20,000字分です
ね。

中には、2冊書いた強者もいました。

作文活動というと、書く内容を検討したり、
全体の構成を考えたりといったことに
結構な時間や労力が取られます。

もちろん、作文をするうえでそうした力も
必要です。

また、今回の指導法では、内容や構成を検討
する力を養うことはできません。

ただ、(これは私の個人的な考えですが)
特に初中級レベルは、何より

一定分量の作文を書く力と、少なくとも
400字ぐらいなら難なく書けるという自信
を持つということが、

その後の作文学習に大きな影響を与えるの
ではないかと思います。

なぜなら、400字程度の作文経験を豊富に
持った学習者とそうでない学習者では、

400字程度の文章を書くということに対す
る肌感覚が全然違うからです。

この感覚がないと、最初の一文を書くのに
むちゃくちゃ時間がかかるんですね。

そもそも書く分量が少なければ、教師側も
指導のチャンスが少なくなるので、
学習者の書く能力はなかなか向上しません。

一方、とにもかくにもたくさん書く学習者
は、その分誤用も多いですが、

そこは教師の指導が入るので、書く能力は
どんどん向上します。

そう考えれば、作文指導においては、
まずは

【書くことに対する抵抗感をなくす。】

ということが、重要かなと思います。


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