『みんなの日本語』制作秘話(その1)

先日の「検定試験対策文法解説セミナー」で
お話した余談から。

問題の中に「ておく」の用法を問う問題が
出てきました。

この「ておく」の用法は、主に準備、措置、
放置の3つ。

そこで、セミナーでは受講生の方に下記例文
でそれぞれの用法を説明しました。

・パーティーの前に、ビールを買っておきます。
                 (準備)

・パーティーの後で、テーブルを片付けておき
 ます。(措置)

・一人にしておいてください。(放置)

実は、この例文は『みんなの日本語』(以下、
『みん日』)第30課で出てくる扱う例文。

『みん日』といえば、国内シェア70%を誇る
断トツで最もよく使われている初級教材です。

で、本セミナーの少し前に、篠研主催で
『みん日』の執筆協力者である澤田幸子先生
にご登壇いただくセミナーがありました。

そこでは、『みん日』の誕生秘話をいろいろ
とお話しいただきました。

澤田先生曰く、

「おかげさまで、多くの方々に本教材を
 ご利用いただいたわけですが、

 それだけにいろいろな方から多くの
 ご意見もいただきました。」

その1つが、この「てある」のパーティー
例文にまつわるもの。

初版では、30課だけでなく教材のあっち
こっちにパーティーを絡めた例文がちら
ちらと出てくるのです。

外国人の中にはしょっちゅうパーティを
している人もいるし、

楽しい雰囲気で勉強する演出にもなるし、

それはそれでいいかなと個人的には
思っていました。

ところが、澤田先生曰く、

「ある日本語の先生から、

 『この教材は、パーティーが多すぎます。
  日本人はこんなにパーティーをしません。』

 というご意見をいただきました。

 そこでメンバーとも検討し、第2版では
 パーティーの例文を随分減らしました(笑)」

なるほど!(笑)

私は、澤田先生からこの話を聞いたとき
大爆笑をしてしまいました。

「確かに、日本人の生活は思ったより
 結構地味かも。」

いや~、日本語教育というのは、どこから
突いても面白い世界だと思います。

そんな話も織り交ぜながら、今週末も
文法解説セミナーを頑張ります(^_^)


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