良薬は口に苦けれども病に利あり。

「孔子曰く、良薬は口に苦けれども、
 病に利あり。

 忠言は耳に逆らえども、行いに利あり。

 湯(とう)・武(ぶ)は諤諤(がくがく)
 を以て昌(さか)え、

 桀(けつ)・紂(ちゅう)は唯唯を以て
 亡びたり。」

          -『孔子家語』六本より

〔現代語訳〕

孔子先生はおっしゃった。

良薬は苦いが飲めば病気を治してくれる。

忠言は聞きづらいが、行動のためになる。

殷の湯王と周の武王は喧々諤々(ケンケンガク
ガク)と王に忠告する臣下がいたから栄え、

夏の桀王と殷の紂王は唯々諾々(イイダクダク)
と王にへつらう家臣に囲まれていて滅んだ。

     - - - - -

殷の湯王は、殷王朝の創始者。

夏の桀王を破って天子の称号を得た人物
として知られています。

「良薬は口に苦し」

は、今も昔も一貫した教えであり、
真理なんですね。

ということは、いつの時代にも、
人は得てして、

「苦言の薬を無意識に避け、
 甘言の誘惑に流される。」

生き物なのかもしれません。

ですが、「甘言は病なり。」
というように、

優しい言葉、耳に心地いい言葉には
必ず裏がある

と認識すべきでしょう。

前回のメルマガで、

「検定試験は、あなた様の実力に合わせ
 て出題されるわけではない。

 あなた様の得意分野が出題されるわけ
 ではない。」

とお伝えしましたが、

これなどは、実に耳に痛い言葉。

そして、過去問研究を先送りする
のは、

「まだ実力もないのに過去問を解い
 ても、いい点数が取れないのが
 わかっているから、もったいない。」

からではなく、

「自分の実力と本試験のレベルの
 ギャップから目を背けたい。
 できない自分を認めたくない。」

からであるという、本当の理由。

これなども、分かってはいるけれど
認めたくない。

まさに、「口に苦し」な言葉でしょう。

ですが、それをあえてお伝えして
いるのは、ひとえに

「皆様に検定試験に合格していただき
 たいから。」

に他なりません。

検定試験を受験する75%の人は、
この現実から目を背けているのです。

この現実から目を背け、

「表面的に心地いい、自己満足を
 満たすだけの我流の勉強」

で本試験に臨むから、落ちてしまう
のです。

あえて言いますが、

日本語教育能力検定試験合格などは、
長い長い日本語教師ライフのほんの
入り口。

こんなところで、我流を通して自己
満足を充たしても何にもなりません。

剣道や茶道の世界に

「守破離」

というのがありますが、

-----------------

【守破離】

剣道や茶道などで、修業における段階を
示したもの。

「守」は、師や流派の教え、型、技を忠
実に守り、確実に身につける段階。

「破」は、他の師や流派の教えについて
も考え、良いものを取り入れ、心技を発
展させる段階。

「離」は、一つの流派から離れ、独自の
新しいものを生み出し確立させる段階。

         -コトバンクより

-----------------

今はまさに「守」の段階なのです。

ただ、そこで重要なのが信頼できる
「師」の選択。

そこが、何事においても成否を左右
するのです。

長くなりそうなので、続きは次回に。

次の記事

師を選ぶ際の判断基準。

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