アプローチとメソッドは、どう違う?

日本語教育能力検定試験の勉強をしていると、
似たような用語があって、

「どう違うの?」

と思わせるものがいくつかあります。

例えば、

「オーディオ・リンガル・アプローチ」

「オーディオ・リンガル・メソッド」

教授法を勉強していると、この

「●●アプローチ」と「●●メソッド」

に遭遇しますが、これらはどう違うので
しょうか。

結論から言うと、「アプローチ」とは

【教授理念、教育観】

例えば、オーディオ・リンガル・アプ
ローチでは、

「文のパターン(文型)を習慣づける
 まで繰り返し学ぶべし。」

というのが、基本的な指導スタンス。

この教授法の理論的土台となっている
構造主義言語学、行動主義心理学、

そして、習慣形成理論から考えれば
納得できるのではないでしょうか。

一方、「メソッド」とは、

【指導方法、指導手順】

例えば、オーディオ・リンガル・
メソッドでは、

「基本的に話す・聞くを重視し、

 はじめに会話例を示して意味を確認し、

 文型練習で十分口頭練習や発音練習を
 した後、

 自由会話で仕上げていく。」

というのが、基本的な指導方法。

ちなみに、メソッドの下にはさらに

【具体的な指導技術】

を表す「スキル」というのがあります。

例えば、オーディオ・リンガル・
メソッドの文型練習では、

目的や学習段階に応じて

・リピート練習
・代入練習
・変換練習
・拡大練習
・応答練習

があり、なおかつ最初はコーラス(全員)
で言わせ、次にソロ(個別)に言わせる
というのが、基本的な指導技術。

「アプローチ」「メソッド」「スキル」は、
あまりに基本的過ぎるため、参考書でも
詳しく解説していないケースが多いですが、

このように整理すると、教授法の階層が
よくわかるかと思います。

ところで、

「コミュニカティブ・アプローチ」と
いう教授法がありますが、

「コミュニカティブ・メソッド」

という教授法は聞いたことがないので
はないでしょうか。

それもそのはず。

「コミュニカティブ・メソッド」

という教授法はありません。

実は、「コミュニカティブ・アプローチ」は

「コミュニカティブなやり取りの中でこそ
 自然な言語習得が可能である。」

という教授理念はあるものの、

特に決まった具体的な指導方法はないのです。

よく言えば、教師の裁量でいかようにも
できる。

悪く言えば、教師に丸投げ(笑)

こういうことも、「アプローチ」「メソッド」
「スキル」を理解することで見えてくるん
ですね。

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