もしもあなたが外国語を学ぶとして、どんな先生から学びたいか。

私はこれまで、

「どうしても今年の検定試験に
合格したいんです!」

「今年合格しないとダメなんです。
人生かかってるんです!」

といって、ゼロから出発して半年か
そこらの勉強で受験し、

 

ものの見事に不合格になって、

「やっぱり私には向いてないと思います。」

といってあっさり去って行った方を
たくさん見てきました。

 

そういう方を見るにつけ、正直

「この方、日本語教師にならなくて
本当によかった。」

と思います。

 

半年かそこらの努力で折れてしまう
ような人が、

異国の日本語学校で2年間、大学で
あれば4年間も勉強する留学生に、
いったい何を教えられるでしょうか。

 

しかも、留学生の多くは日本よりも経済力の
低い国・地域出身で、

来日するために、母国の親や親せきにいろいろ
いろいろ頼み込んで、資金をかき集めてやっと
のことで日本に来るわけです。

 

背負っているものが大きいのです。

 

もちろん、富裕層出身の学生もいます。

 

しかし、彼らとて親元を離れた独り暮らしは
たいていの場合初めてで、

中には、自分の布団すら上げたことがない
という学生もいます。

 

そうした彼らもまた両親や母国の人の期待や
世間の目を背負って来日してくるわけです。

 

いずれにしても、留学相応の成果を残すことが
彼らのミッションなわけですね。

 

そうした彼らを前に、半年かそこらの勉強で
チャチャッと日本語教師になって教壇に立っ
て授業をしても、

その姿勢そのものを学習者はすぐに見抜きます。

 

教育現場というのは、安易に立った教師にとっては
とてつもなく厳しいところなのです。

 

では、どうすればそうした厳しい目に耐え
学習者の期待やミッションに応えられる教師に
なれるか。

 

それは、徹底的に学習者の立場に立って考え、
行動することでしか得られません。

 

「偉そうなこと言うけど、
じゃあ、篠崎お前はどうなんだ。」

と言われると、私自身もまだまだその立場に
なり切れていません。

 

だからこそ、メルマガにあえて綴りながら
自分自身に言い聞かせている次第。

 

では、徹底的に学習者の立場に立って考える
ためには、どのような思考をすればいいのか。

 

おそらく、一番簡単なのは

「自分が外国語を学ぶとして、
どんな先生から学びたいか。」

を徹底的かつ具体的に考えることではないかと
思います。

 

もしも、自分が外国語を学ぶとして、

▼にわか仕込みの先生がいいか、
しっかり専門の勉強をした先生がいいか。

▼授業中たくさん話す先生がいいか、
学習者にたくさん話させる先生がいいか。

▼いつまでも名前を憶えてくれない先生がいいか、
すぐに名前を憶えてくれる先生がいいか。

▼授業開始時に授業を始める先生がいいか、
授業開始時に職員室を出る先生がいいか。

▼いつも笑顔の先生がいいか、
いつも不愛想な先生がいいか。

▼時々冗談も言う先生がいいか、
徹頭徹尾まじめな先生がいいか。

▼教科書を淡々とこなすだけの先生がいいか、
脱線してでも意見を求めてくる先生がいいか。

▼タバコ臭い先生がいいか、
爽やかな香りのする先生がいいか。

▼多少おおざっぱでもダイナミックな授業をする
先生がいいか、
緻密に計算された授業をさりげなくこなす
先生がいいか。

▼宿題の多い先生がいいか、
宿題の少ない先生がいいか。

▼分かりやすい内容を確実に教えてくれる
先生がいいか、
分からないことに挑戦させてくれる先生が
いいか。

▼フレッシュさを前面に出す先生がいいか、
いぶし銀で攻めてくる先生がいいか。

▼親しみやすい友だちのような先生がいいか、
貫禄と威厳のある教師然とした先生がいいか。

などなど。

 

正解はありません。

 

大事なことは、

「自分が外国語を学ぶとして、
どんな先生から学びたいか。」

をできるだけ具体的に考えることです。

 

そうすれば、

「自分は日本語教師としてこれからどうあるべきか。」

というのが明確になり、

そして、それに沿った振る舞いに
なっていくのではないかと思います。

 

たとえ、今は理想とは程遠い状況であったとしても、
(教師とて常に成長の過程なわけですから仕方がない。)

意識し続けることで少しずつ改善に向かっていくはず
です。

 

もちろん、そうした振り返りの中で

「自分はまだ日本語教師としての専門性が
全然できていない。
しかしながら自力では何ともし難い。」

ということであれば、

【通信講座「篠研の日本語教育能力検定試験対策」】
http://www.kanjifumi.jp/become/distancelearning/

で、しっかり専門性を固めていただければと思うわけです。


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