日本語学校、待遇改善を進めないツケ。

今、日本語学校は深刻な日本語教師
不足に陥っています。

コロナが明けて留学生がどんどん
入学しているものの、

日本語教師が足りない。
授業が提供できない。

コロナ期に雇止めをした教師が
戻ってこない。

昨日も大御所の先生とお話させて
いただいたのですが、

「今後、教師が調達できずに閉校
 せざるを得ない学校が出てくる
 可能性もある。」

とおっしゃっていました。

考えてみれば、今後日本語教師が
増えていく材料がほとんど見つかり
ません。

まず第一に、労働に見合った時給や
待遇になっていないこと。

今、非常勤だと時給2,000円前後が
相場だと思いますが、

授業準備を考えると、場合によっては
実質時給が最低賃金以下になって
しまう。

これでは、そもそも日本語教師という
職が選ばれにくいですし、

日本語学校への就職は敬遠されますし、

仮に就職しても長く続けるのは難しい
でしょう。

専任教師も(学校によってそれぞれ
でしょうが)労働に見合った待遇では
ないところが非常に多い印象です。

ある日本語学校の大御所の先生は
(先ほどの方とは別の方)

「専任になるにしても、まずは非常勤
 で週2〜3コマから始めてもらう。

 そして、半年やっていただいてから
 専任として採用する。」

とおっしゃっていましたが、それでは
大学新卒の学生は職として日本語教師
を選ばず、

どうしても一般企業の方に流れるで
しょう。

初任給が月1.6〜2.4万円でとてもやって
いけないからです。

また、来年度から日本語教師の国家資格
化が始まりますが、

それによって、日本語学校での就業の
ハードルが上がり、

ただでさえ日本語教師が敬遠されそう
なのに、

それに加えて年配のベテランの先生方の
中には、

「今さら試験受け直しはできない。
 経過措置が終わることにリタイヤ
 しよう。」

と考えている方も少なからずいると考え
られます。

さらに、日本語教師のファットゾーン
である40代〜60代の先生の中には、

今オンライン教師に流れる方が非常に
増えています。

篠研でも

オンライン日本語教師Akiko
「オンライン日本語レッスン構築講座」
【全6回】 第3期
https://www.kanjifumi.jp/akiko_seminar/

の募集を始めましたが、

▼無資格・無経験でも簡単に始められ、

▼時給3,500円で、シフトも自由に組め、

▼在宅でもできる

しかも、授業準備の負担が非常に少ない
となれば、

オンライン教師に流れるのは自明の理。

このことは、日本語教師にとっては
働く選択肢が増えるということなので、
とてもいいことです。

逆に、こうした情報を知らずに、

「日本語教師は、日本語学校に就職する
 するしかない。」

といった狭い考え方を持っていると
もの凄く損をすることになるでしょう。

いずれにしても、日本語学校が教師採用の
逆風にさらされているのは、

とりもなおさず、これまで日本語教師の
待遇改善に取り組んでこなかったツケだ
と私は感じています。

これをひっくり返すには、

少なくとも時給を3,500円以上、
できれば5,000円以上にする必要が
あるでしょうし、

教師に過大な授業準備を強いらない
環境整備に取り組む必要があるでしょうし、

専任日本語教師の平均年収を600万円
ほどまで引き上げる必要があります。

本来であれば、国家資格化を機に国や
文科省もそれに向けた施策を打つべき
で、

そうしないと、日本の留学生施策は、
根本から崩れていく可能性があるのでは
ないかと思います。

日本語学校様や国は、このあたりを
どう考えているのでしょうか。


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