キーワード解説「は」

これまでの日本語教育能力検定試験に出題されたキーワードを、随時解説していきます。知識の補完・整理にご活用ください。

撥音(はつおん)★

「ン」の音。「はねる音」とも言う。

実はこの「ン」の音は、音声学的に(つまり発声方法の違いから)いくつかの種類があって、後にどんな子音が続くかで無意識ではありますが、きちんと言い分けられています。

[m](両唇鼻音)…後に続く子音が唇音[p,m,b]のとき。例)アンマ[amma] [n](歯茎鼻音)…後に続く子音が歯茎音[n,d,t,ts,d,dz]のとき。例)あんた[anta] [ŋ](軟口蓋鼻音)…後に続く子音が軟口蓋音[k,g]のとき。例)感化[kaŋka] [N](口蓋垂鼻音)…文末、語末の「ン」。例)本[hoN]

このように日本語の「ン」は、発声方法の違いによっていくつの種類があるわけですが、しかし、私たちの音感覚から言えば[m]だろうが、[n]だろうが、[ŋ]だろうが、[N]だろうが「ン」であることにかわりはなく、意味の違いに影響しません。(「あんた」([anta])を[amta]と発音したとしても、やっぱり「あんた」は「あんた」。せいぜい「ちょっと、言いにくそう」と感じる程度。)

このように「意味の違いに関係はしないが、発声方法がそれぞれ異なる音声の集合」を異音と言います。例えば、[m]は「ン」の異音(正しくは/N/と表記します。)というような言い方をします。また、日本語の「ン」のように、ある一定の条件の下できちっと言い分けられている異音を、特に条件異音と言います。

さらに、この「ン」のように、後に続く音から事前に影響を受けて前の音が変化することを逆行同化(「逆行」とは、「話す順番とは逆向きに」、「同化」とは、「前後の音に影響されてもとの音が変化すること。」)と言います。

なお、促音、撥音、長音の3つを特殊拍といいます。学習者の国籍に関係なく、おしなべて習得が難しい日本語音と言われています。例えば、「あんた」を「あた」のように聞たり書いたりしてしまうといった具合です。指導の際には、注意が必要です。


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