生き残るために必要なこととは。-「難破船の三人の乗客」(その2)

前回

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の中で、「難破船の三人の乗客」という寓話を紹介し、

「3人のうち、ベストな選択をしたのは誰でしょうか。」

という宿題を出しましたが、考えてみましたか。

昨日、今日登録した方もいらっしゃるので、復習を
かねて再度「難破船の三人の乗客」を掲載しますね。

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ある時、帆船が嵐に遭って難破した。

流れ着いたのは、フルーツのたわわに実る島であった。

船はその島で修理を済ませてから出航することになった。

乗客は三人いた。

一人の乗客は、いつ修理が終わって船が出てしまうか
わからないので、取り残されたら大変だと、船から降り
なかった。

嵐に遭い、何日も空腹だったが、船が出てしまう心配の
ほうが先にたち、それは我慢することにした。

もう一人の乗客は、島に降りたが、船が見える範囲内で
フルーツを食べ、船の修理が終わる様子を見て、急いで
船に戻って来た。

もう一人の乗客は、そんな簡単には船の修理はできないと
思い、島の中まで入ってフルーツをたらふく食べた。

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この3人のうち、ベストな選択をしたのは誰でしょうか。

皆さんの中には、船から出なかった乗客を選んだ人が
多かったのではないでしょうか。

実際、船から出ている間に船が出港してしまったら、
もう島から出ることはできません。

そんな危険を冒すぐらいなら、多少空腹でも船の中に
いたほうが、島に取り残されることは100%ありません。

実は、この話、続きがありますが、まずは、

1.あなたならどの乗客の行動をとるか。
2.そして、その理由。

をはっきり言語化してから続きを読んでくださいね。

























はっきり言語化しましたか。

では、以下、後日談です。

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(船が見える範囲内で行動した乗客は)たらふくは
食べられなかったが、なんとか空腹を満たし、
フルーツで水分補給もできた。

(島の中まで入った乗客は)船は見えなかったが、
まだ大丈夫と次から次へとフルーツを食べた。

お腹いっぱいになって戻って来たら、船は出港した
後で、島に取り残されてしまった。

まったく船を降りなかった乗客は、その後の航海に
耐え切れず死んでしまった。

島に残された乗客も、無人島から脱出できず、そこで
一生を終わった。

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この寓話が私たちに伝えようとしていることは
何でしょうか。

それは、

「生き残るためには、自力でリカバーできる適度な
リスクを取る必要がある。」

ということです。

一番目の乗客は、船に取り残されるというリスクを
全くとりませんでした。

それが、結果的に後の航海に耐えうるだけの栄養
補給ができずに死んでしまいます。

二番目の乗客は、下手をすると船から取り残される
というリスクを取ったものの、

船が動き出したらすぐに戻れるぐらいの範囲にとど
めた(これをリスクヘッジといいます)ので、
致命的なミスを犯さずに済みました。

三番目の乗客は、船から取り残されるというリスク
よりも、「たらふく食べたい」という欲求が勝って
しまい、

リカバーできないほどのリスクを背負ってしまった
ため、船に取り残されてしまいました。

つまり、自分でリカバーできる適度なリスクを
とった二番目の乗客の行動がベストだったという
わけですね。

これは、現実の社会生活でも当てはまります。

例えば、コロナ感染を封じ込める一番の方法は、
国民全員が終息するまで家から一歩も出ないこと
です。

そうすれば、おそらく短期間のうちに100%コロナ
感染を封じ込めることができるでしょう。

ですが、封じ込めに成功した後の社会は、おそらく
再起不能なほどボロボロです。

なぜなら、その間、経済活動が完全にストップし、
多くの産業が壊滅してしまうからです。

かといって、開き直って何もなかったかのように
動き回れば、抑えようのないパンデミックになって
しまうでしょう。

だから、感染防止に注意しながらも、ある程度
外出するというリスクを負いながら、経済活動が
ストップしないようにしているわけです。

「生き残るためには、自力でリカバーできる適度な
リスクを取る必要がある。」

わけなんですね。

そして、これは個々の日本語教師にもあてはまり
ます。

コロナで仕事を失った方もいらっしゃるでしょう。

収入が減ってしまえば、その分支出を減らさなけ
ればなりません。

しかしながら、だからといって日本語教師としての
自己投資を完全ストップしてしまうと、

事態が終息し、日本語教育活動が再開したとしても、

「コロナ後の新しい教育のあり方」について行けず
自分だけ復職できなかったということも十分ありう
るのです。

日本人は、世界的に見ても

「リスク回避の傾向が非常に強い民族」

とよく言われます。

それは、一面強みでもありますが、同時に弱みでも
あるということを、心得ておいた方がいいのではな
いかと思うのです。


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