ボランティアの品格、プロの品格(その3)。

前回、ボランティア教師としてお勧めする
スタンスとして、

1.自分が機嫌よく、無理なく、楽しく
できる範囲でする。無理はしない。

2.できることとできないことを文章化し
授業の前に学習者と確認、合意しておく。

3.自分には無理と思ったら、勇気をもって
プロの日本語教師を紹介する。

をご紹介いたしました。

もちろん、これはあくまでも私篠崎の
考えであって、

皆さんもそうしましょう、と言っている
わけではありません。

ご自身の品格を練り上げるヒントにして
いただければ、それで十分です。

で、今回はプロ教師のスタンス、品格に
ついてお話しします。

ボランティアとプロの大きな違いは、
何と言っても

【対価としての金銭を受け取っている
か否か】

です。

この「金銭」に対する正しい考え方を
持つことが、プロ教師の第一歩だと
考えています。

「お金なんて、人を惑わす悪いもの。」
「お金儲けなんて、正しい人間のやる
ことではない。」

もしもそういう考えを持っていると
すれば、プロ教師になることは難しい
でしょう。

なぜなら、そのような考えでは自分の
仕事に誇りを持てないからです。

そもそも、お金というのは本来そうでは
ありません。

例えば、皆さんも価値のないもの、
信用できないものには1円も払い
たくないですよね。

でも、自分にとって価値があるもの、
信用できるものには、ローンを組ん
ででも買うでしょう。

なぜなら、お金を差し出すことで
豊かな生活、豊かな人生を手に入れ
られるからです。

言い換えれば、お金は、よりよい生活
を手に入れるためのチケット。

これは、まさに選挙と同じ。

つまり、

「お金はより良いサービスに対する
清き投票権」

なのです。

この考え方を持つことが大切です。

次に大切なのは、

「常に相手目線で考える」

ことです。

ボランティアは、極論すると
自分目線でいいのです。

自分が機嫌よく、楽しくできれば
いいのです。

ですが、プロ教師はそういうわけ
にはいきません。

自分勝手で相手のことを考えな
ければ、学習者から支持されず、
仕事が入って来なくなります。

それではプロとは言えません。

相手、すなわち学習者は何を
求めているのか。

学習者さえ言語化できない奥深い
ニーズまで、徹底的に考え、

サービス、すなわち授業を行う
ことが大切です。

そして、最後は、

「唯一無二の存在を目指す。」

こと。

一言で言えば、ブランディング
です。

一番言ってはいけないのが

「何でもやります。
何でもできます。」

です。

なぜなら、何をやるにしても
中途半端にならざるを得ませんし、

必ず同業他社と比べられ、価格競争
に巻き込まれるからです。

そうではなくて、超ニッチな分野
でも構いません。

徹底的に専門性を磨いて、他の追随
を許さない、唯一無の存在を目指し
ましょう。

例えば、

▼初級の漢字指導のスペシャリスト
▼ビジネスパーソンに特化した
日本語のメールの書き方指導の
スペシャリスト
▼外国人配偶者のための、居住地域の
行政サービス案内のスペシャリスト

など。

そうすれば、それが入口になって
世の中に認知され、仕事も広がって
いくでしょう。

以上をまとめると、

プロ教師としてお勧めするスタンスは、

1.「お金はより良いサービスに対する
清き投票権」という考え方を持つ。

2.常に相手目線で考える。

3.唯一無二の存在を目指す。

この辺り、実際は、

「言うは易しく、行うは難し。」

それなりのロジックを身につけなければ
体現できません。

しかし、ひとたびこのロジックを身に
つければ、

ボランティアにはない、プロならではの
おもしろさや醍醐味を味わうことができ
ます。

とはいえ、日本語教育でこの分野を学ぶ
機会は、ほとんどない。

私が、「篠研サロン-ビジネス実践部」
を主宰しているゆえんがここにあります。

篠研サロン-ビジネス実践部
https://www.kanjifumi.jp/salon/

ご参考になれば。


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