篠崎先生

私は今、K大学でイギリス文学を専攻しております。学部4年のAと申します。
先生のホームページを拝見させていただきました。

日本語教師になるにはどうすればよいのか、悩んでいた矢先に先生の作られたホームページを見つけ、大学院のこと、就職のこと、また勉強の仕方など多くのことを教えていただきました。

お忙しいところ、大変恐縮ですが、日本語教育と日本語教師の就職に関して少し質問をしてもよろしいでしょうか。

私は学部で日本語教育について勉強したことがありません。ですが、2月初めにある大学院試験に向け今、勉強を始めたところです。先生の場合は、一年間大学院入試のために勉強をされていますが、私の場合、あと一年もありません。
試験に合格するのは少し難しいでしょうか。

O大学の大学院を受験しようと考えています。

大学院終了後の就職に関する質問です。知り合いの大学の先生に話を聞いたところ、大学院を終了してすぐに日本国内の大学で日本語を教えるのは難しいとのことでした。できれば収入の安定している常勤で、公的な機関で日本語教師として働きたいのですが、修士の資格ですぐに大学講師になるのは難しいでしょうか。

以上二点、先生のご都合のよろしいときに答えていただければ幸いです。

お答え

はじめまして。別府大学の篠崎です。

この度は、私のサイト「日本語教師篠崎大司研究室」にご訪問いただき、ありがとうございました。
また、数ある職種からあえて日本語教育を選んでいただいたことを、その道にいる人間として嬉しく思います。

私は、日本語教育の魅力を一人でも多くの方に感じていただきたいという意図から、このサイトを運営しています。
そういう意図にA様が少しでも共感してくださったのであれば、私にとってこれ以上の喜びはありません。

さて、ご質問の件ですが、院試対策の前に確認したいのは、A様がご自身の将来をどのように描いているかということです。

「将来、日本語教師として身を立てていきたい。」

というのであれば、仮に2月の院試に間に合わなかったとしても、留年なり自宅学習なりしながら次のチャンスに備えるという選択肢もあるかと思います。(勿論、ご両親との相談も忘れずに。)

あるいは、「とにかく卒業後、履歴にブランクを作りたくない。」というのであれば、時期が時期だけに日本語教師以外の選択肢も考える必要があるでしょう。

いずれにしても、まずは院試のための下準備-すなわちどれぐらい勉強すれば試験範囲をある程度網羅できるか・試験に合格できるかという見通しを立てておく必要があると思います。

以下のものをとりよせるなどしてみて、2月の試験までにこなせる量か見極めることが必要だと思います。

●過去問(3年分)
●大学院の先生方が学部の授業で使っているテキスト
●日本語教育に関する概論書(もし、大学院の教員執筆のものがあればベスト。)
●他大学の学生の受入状況。

また、ネットなどを使って院生の方とコンタクトが取れるのであれば(時々ブログやHPを開設している人がいる。)、院試対策について直接メールで問い合わせてみるというのも手かと思います。

もしいなければ、大学院の先生でも構いません。

とにかく内部事情に詳しい人からの情報は貴重です。

その上で、自分なりに試験日からの逆算思考で計画を立てて、「できそうだ。」と思えば大丈夫だと思います。
「2月では短すぎる。」と感じたのであれば、再度練り直しが必要です。

ここの部分について私がどうこう言うことはできません。A様の判断が全てです。
後は「合格できるかどうか。」ではなく、「合格するために何をしたらいいか(何をやめたらいいか。)」という発想で、ことに臨むことです。

大学院となれば、試験勉強はもちろん、研究計画書や卒論も絡んできます。徒に慌ててもいい結果は出ません。
まず、「本当に自分は日本語教師になりたいのか。」と自問すること。そして、そこでYesと出れば、やるべきことをリストアップして、試験日までのスケジュールを立てること。

可視化することで、余計な不安から開放されますし、勉強が上手くいかないときに問題点も見つけやすく、軌道修正もしやすくなると思います。
後は実行あるのみです。

次に、就職についてですが、確かに大学院(修士)を出てすぐ大学講師(常勤)になるのは、かなり難しいというのが現実です。

ただし、多くの私立大学に設置されている留学生別科は比較的採用条件が易しいと思います。ただ、別科は
学校形態としては「各種学校」になります。だから厳密には大学教員ではありません。この辺は考え方次第だと思います。

比較的就職しやすいのは民間の日本語学校です。必ずしも易しい訳ではありませんが、検討する価値は大い
にあると思います。

日本語学校の給料については、民間企業にくらべて少ないというのが一般的です。

しかし、日本語学校は教師として学ぶことが非常に多い職場ですし、頑張って続けていけばチャンスも出て
きます。(私の場合がそうでした。)

また、その他の就職先といえば、

国際交流基金http://www.jpf.go.jp/j/index.html
海外技術者研修協会http://www.aots.or.jp/index2.html
国際研修協力機構(JITCO)http://www.jitco.or.jp/

などがあると思いますが、この点については下記リンクを参考にするといいと思います。
http://www.kanjifumi.jp/link/link-kikan.html

採用条件や採用時期などについては、下記サイトを見るなどして傾向をつかむのがいいでしょう。

日本語教師求人情報http://www.kanjifumi.jp/link-kyujin.html
大学院に進学すれば、より生の情報が入ると思います。

ご質問に答えられたでしょうか。

また、何かありましたら遠慮なくメールください。
A様の成功を別府よりお祈りします。