キーワード解説「ち」

これまでの日本語教育能力検定試験に出題されたキーワードを、随時解説していきます。知識の補完・整理にご活用ください。

直接受動文(ちょくせつじゅどうぶん)

構文的に対応する能動文を持つ受動文。別名「直接受け身文」、あるいは「中立受身」。

例えば、下の例を見てください。

  • (1)山田は田中に殴られた。
  • (2)田中は山田を殴った。

(1)の受動文は、それに対応する能動文(2)があります。ですから、(1)は直接受動文です。

そもそも、(1)も(2)も「田中」が「山田」に「殴る」という動作を直接的に及ぼしたことを述べている点では共通しています。ただ、(1)は山田の視点から、(2)は中立かあるいは田中の視点から述べている、というに過ぎません。直接受動の「直接」とは、そういう意味です。視点が違うだけですから、能動文に変換できるのもうなづけます。

また、直接受動文の特殊なタイプとして(2)のような「非情の受け身」(主語が非情物の直接受け身)という受動文もあります。

(2)来週、スポーツ大会が開かれる。


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