キーワード解説「か」

これまでの日本語教育能力検定試験に出題されたキーワードを、随時解説していきます。知識の補完・整理にご活用ください。

間接受動文(かんせつじゅどうぶん)

構文的に対応する能動文を持たない受動文。別名「迷惑の受け身」あるいは「被害の受け身」。

例えば、下の例を見てください。

(1)私は、昨日、帰り道に雨に降られた。
(2)*雨は、昨日、私に雨を降った。(*は非文を表す。)

(1)の受動文を(2)のように変換することはできません。ですから、(1)は間接受動文です。

そもそも、(1)が表している事態というのは、「雨」が「私」にピンポイントで集中攻撃しているわけではなく、ただ「雨が降っている」(不特定多数に一律に降っている。)という事態から間接的に「私」が迷惑を受けているということを述べた文です。間接受け身の「間接」とは、そういう意味です。間接的に影響を受けているので、能動文への変換には無理があるわけです。

また、間接受動文の特殊なタイプとして(3)(4)のような「持ち主の受け身」(主語の一部分あるいは持ち物がある行為を受けた間接的受動文)という受動文もあります。

(3)私は、昨日電車の中で足を踏まれた。(一部分)
(4)私は、昨日電車の中で財布を盗まれた。(持ち物)

(「昨日電車の中で私の足を踏まれた。」「昨日電車の中で私の財布を盗まれた。」ではない点に注意してください。)


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