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2023年8月29日 / 最終更新日時 : 2023年8月29日 篠崎大司 と

独立語文（どくりつごぶん）

独立語文は述語を持たない文。 独立語文は感動詞からなるもの（１）（２）や名詞からなるもの（３）（４）があります。 （１）あれ？ （２）おーい！ （３）火事！ （４）山田！ さらに、独立語文は、伝達的な機能により、聞き手の存在を前提とせず、驚きや感嘆を表す表出的なもの（５）（６）と、聞き手の存在を前提として、応答や呼びかけなどを表す伝達的なもの（７）（８）の２つに分けることができます。 （５）おや？ （６）雨！ （７）はい！ （８）山田さん！ ⇒ 続きを読む | Share it now!

2023年8月24日 / 最終更新日時 : 2023年8月25日 篠崎大司 と

特殊拍(とくしゅはく）

「ん」（撥音）、「っ」（促音）、「ー」（長音）の３つの拍のこと。 日本語の拍はCV（子音consonant+母音vowel）を基本構造としており、これらを自立拍といいます。 ただし、日本語には撥音（「ン」）、促音（「ッ」）、長音（「ー」）という例外があります。 これらCV（子音+母音）をなしていない拍を総称して特殊拍といいます。 特殊拍は、１拍分の音声的長さは持つものの、語頭に立たないことや、前後の音との関係によって実際の音が決定されるなど、音声上自立していない点に特徴があります。 ⇒ 続きを読む | Share it now!

2018年4月11日 / 最終更新日時 : 2018年4月11日 篠崎大司 と

時枝誠記（ときえだもとき）

国語学者。ソシュールへの批判として「言語過程説」を唱える。著書『日本文法口語篇』（1950） 時枝誠記は「言語過程説」に基づき、日本語の品詞を「詞」と「辞」と大別したうえで、以下のように分類しました。（『日本文法口語篇』(1950)） 詞（概念過程を含む形式） 一、体言（名詞を含む。） 二、用言 イ　動詞 ロ　形容詞 三　代名詞 イ　名詞的代名詞 ロ　連体詞的代名詞 ハ　副詞的代名詞 四　連体詞 五　副詞 辞（概念過程を含まぬ形式） 接続詞 感動詞 助動詞 助詞 出典：時枝誠記(1950)『日本文法　口語⇒ 続きを読む | Share it now!

2017年10月31日 / 最終更新日時 : 2017年10月31日 篠崎大司 と

トップダウン処理（とっぷだうんしょり）

文章や談話の既出部分から得た知識、テーマに関する既有知識や経験知を使って予め内容を予測しつつ、その予測を検証したり修正しながら読み進めていく演繹的な読み方のこと。 私たちは、普段、文章を読んだり会話をしたりする際、トップダウン処理とボトムアップ処理を適宜使い分けながら、効率的に言語処理すなわち言葉を理解しているといわれています。トップダウン処理とボトムアップ処理を簡単に図で示すと、以下のようになります。 ⇒ 続きを読む | Share it now!

2017年9月13日 / 最終更新日時 : 2021年6月3日 篠崎大司 と

トピック（話題）シラバス★

コミュニケーションの際にあがる話題を中心に構成されたシラバス。 ある話題について意見を述べたり、話し合ったりする能力を養成するのに適しています。最初から話題に関する語彙や表現を網羅的に学び、相応のコミュニケーション能力も求められるため、中級以上の学習者に適しています。例えば日本企業で働くビジネスマン学習者などが利用の対象となります。 ＜トピック(話題)シラバスの例＞ 日本の教育、日本の商習慣、景気動向、環境問題、裁判制度 ⇒ 続きを読む | Share it now!

2017年8月25日 / 最終更新日時 : 2017年8月25日 篠崎大司 と

トップダウン・リーディング

「読み手がこれまでに蓄積してきた知識を活用して内容を予測したり、新たな言語情報に照らし合わせつつ、その予測を修正したり、確認したりして読解を深めていく読み方」。（伊藤祐郎(2008）ｐ.122）演繹的アプローチ。 具体的には過去の経験や一般的な概念などの包括的抽象的なスキーマから具体的なスキーマを引き出して読む読み方です。中上級の読解指導では多読法、速読法と呼ばれます。 出典：伊藤祐郎(2008)『日本語教師のためのテスト作成マニュアル』アルク ⇒ 続きを読む | Share it now!

2017年5月15日 / 最終更新日時 : 2017年5月15日 篠崎大司 と

動詞の格支配（どうしのかくしはい）

ある動詞が述語として用いられる際、「動詞が自らが有している語彙的意味の類別に応じて、文の形成に必要な名詞句の組み合わせを選択的に要求する働き」（日本語教育学会編(2005)​『新版日本語教育学事典』大修館書店​p.103） 例えば、「住む」「暮らす」「生活する」はどれも同じような意味を表す動詞ですが、場所を示す格助詞にはそれぞれ微妙な違いが見られます。（１）（２）（３）を見てください。 ​　​（１）別府（　に　＊で　）住む。（＊は非文を表す。） （２）別府（　に　　で　）暮らす。 （３）別府（＊に　　で　⇒ 続きを読む | Share it now!

2017年5月11日 / 最終更新日時 : 2021年2月23日 篠崎大司 と

取り立て助詞（とりたてじょし）★

文中の​いろいろな語に付いて、ほかの事柄より取り立てて述べる際に使う助詞。 例：（「も」「まで」「さえ」「だけ」「ばかり」「しか」「こそ」「など（なんか・なんて・なんぞ）」「くらい」「でも」） 取り立て助詞は、格助詞と違い、文の必須要素ではないため、なくても文が成り立つ点、また、ある種の暗示的意味を付加する点に特徴があります。例えば、「彼も犯人だ。」という場合、彼が犯人であることと同時に「彼以外にも犯人がいる。」ということを暗示しています。 実際の教育現場においては、とりたて助詞は初級において概ね指導され⇒ 続きを読む | Share it now!

2017年4月26日 / 最終更新日時 : 2021年3月9日 篠崎大司 と

同一形態素の異形態（どういつけいたいそのいけいたい）★

同じ形態素の語基の部分に音韻変化をおこ​したもの。 例えば、形態素「白（シロ）」を含んだ語彙をあげてみると、以下のように「白」の部分で「シラ」「ジロ」と音韻変化を起こすものがあります。しかしながら、音韻変化を起こしたからといって「白」の持つ意味が変化したわけではありません。ただ、「白」の前後につく語にあわせて音が変化したにすぎないわけです。このような場合、基本形「シロ」を{SHIRO}と表記し、それ以外の「シラ」「ジロ」を同一形態素の異形態といいます。 ⇒ 続きを読む | Share it now!

2017年3月8日 / 最終更新日時 : 2021年6月13日 篠崎大司 と

特殊拍（とくしゅはく）★

CV（子音+母音）をなしていない例外拍の総称。​日本語では、​撥音（「ン」）、促音（「ッ」）、長音（「ー」）​の３音を指す。​ 特殊拍は、１拍分の音声的長さ​を持つものの、語頭に立たないことや、前後の音との関係によって実際の音が決定されるなど、音声上自立していない点に特徴があります​。​ また、こうした特殊拍は、他の言語にあまり見られなかったり、出現場所によって発音の仕方（あるいは口の形）が変わったり、また、場合によっては表記とのずれがあったりすることもあって、学習者の母語に関係なく、一様に習得が困難な音⇒ 続きを読む | Share it now!

2016年1月18日 / 最終更新日時 : 2021年2月8日 igarashi と

当用漢字（とうようかんじ）★

1946年、内閣告示で示された1850字。法令・公用文書・新聞・雑誌および一般社会で、使用する漢字の範囲を示したもの。（内閣告示第三十二号まえがき） 1981年、常用漢字が内閣告示で出されたことによって当用漢字は廃止されました。 当用漢字表の詳細については下記の２サイトを参照してください。 ・文化庁＞当用漢字表 ・文化庁＞当用漢字字体表 ⇒ 続きを読む | Share it now!

2016年1月18日 / 最終更新日時 : 2021年4月12日 igarashi と

統合的動機づけ（とうごうてきどうきづけ）★

学習動機の一種で、目標言語を話す集団の中に社会的文化的あるいは精神的に溶け込みたい、そのことを通じて自分自身を成長させたいという理由で学習する場合を言う。 例えば、「その言葉を使う人々の文化や価値観が理解できるから。」、「より多くの人とコミュニケーションできるから。」という理由で学習する場合がこれにあたります。 ガードナーとランバート(Gardner & Lambert)は、フランス語を学ぶカナダ人学習者に対する研究から、学習動機を統合的動機づけ(integrative motivation)と道⇒ 続きを読む | Share it now!

2016年1月18日 / 最終更新日時 : 2021年4月12日 igarashi と

道具的動機づけ（どうぐてきどうきづけ）★

学習動機の一種で、社会的地位を得たい、試験に合格したいといったように、ある目標を達成する手段として学習する場合を言う。 例えば、「よりいい会社に就職したいから。」、「教養のある人間になりたいから。」という理由で学習する場合がこれにあたります。 ガードナーとランバート(Gardner & Lambert)は、フランス語を学ぶカナダ人学習者に対する研究から、学習動機を統合的動機づけ(integrative motivation)と道具的動機づけ(instrumental motivation)に分け、⇒ 続きを読む | Share it now!

2016年1月18日 / 最終更新日時 : 2021年3月9日 igarashi と

と【格助詞】★

主な用法は以下の通り。 相手　（例）彼女と結婚する。 いっしょに動作をする人　（例）家族と公園へ行く。 比較の対象　（例）この街は、昔と違う。 変化の結果　（例）氷が水となる。 引用　（例）「こんにちは。」と言った。 内容　（例）卒業程度とみなす。 特に注意が必要なのは、（１）と（２）の区別です。一見同じもののように思われますが、（２）は「といっしょに」に置き換えることができますが、（１）はできません。このことから、（１）と（２）は異なる用法であることがわかります。 ⇒ 続きを読む | Share it now!